衝撃的な敗戦の波紋が広がっている。
現地時間12月3日、アメリカ、アンカスビルのモヒガン・サンアリーナで、ベラトール世界バンタム級タイトルマッチが実現。RIZIN同級王座との二冠を目指した堀口恭司(アメリカントップチーム)は、王者セルジオ・ペティス(アメリカ)に4回KO負けを喫した。
【動画】目の覚めるような裏拳! ペティスが堀口を沈めた渾身のKOシーン
試合全体を見れば、堀口が優位に立っていた。「負けていると思った」というペティスの打撃が19発しかヒットしなかったのに対し、31歳のサムライは73発も命中させるなど主導権がどちらにあるかは明らかだった。
しかし、勝負はたった一発で決する。4回の終了間際、堀口が距離を詰めた瞬間に、ペティスが狙いすましたかのようにバックハンドブローを炸裂。これが顎にヒットし、失神してしまった日本のエースは力なくリングに倒れこんだ。
文字通りの大逆転劇は世界に衝撃を与え、「キックの神童」にも小さくない影響を与えたようだ。現地時間12月5日に、自身のYouTubeチャンネルを更新した那須川天心は、「あれは大ショックですよ。その後、練習だったんですが、やる気なかった」と、自身の胸の内を明かした。
「喪失感というか。序盤、中盤、終盤、全て(堀口が)取ってた。1発でしたね。あれ1発で全てが変わった感じですね」
試合内容を振り返って、「もらうなら、ああいうのをもらうかもしれないというのがあった」と説いた那須川は、ペティスが“巻いていたエサ”を指摘した。
「2回か3回で2度くらい、ちょっとヒヤッとした場面があったんですよ。ペティス選手はポイントを取られているから、離れ際に何かやってやろうという展開があって。離れ際にハイキックとかあった。でも堀口さんは目がいいので、スッとよけていたんです」
「ハイキックは倒すためじゃなくて、当ててやろうみたいな。あれをよけずにもらってもよかったと思うんです。でも、堀口さんは反応がよすぎるので、普通なら避けられないのに、(蹴りを)くぐって(前に)出ちゃったんですよ。そこで相手がバックブローを打った。堀口さんが1回(蹴りを)避けているから、安心しちゃってるんです」
強振ではないハイキックが生んだ起死回生の一撃。それを見事に分析した那須川は、「(アンソニーとセルジオの)ペティス兄弟はいろいろな突拍子もない技で倒すことがある」と続けた。
「兄貴の方はケージの壁を蹴ってそのまま同時にハイキックでKOしたり、トリッキーなことをやる。たぶん練習の一環であのバックブローはやっていたと思う。それがあの場面で出たのかなと」
誰もが驚いた堀口の敗戦を目の当たりにし、ショックは隠せなかった。だが、「日本のためにありがとうございました」と慮った那須川は、最後にこう決意を新たにした。
「俺が戦いたいなと思いましたよ。俺の体が2つあればなと。世界と戦いたいなと思いました」
構成●THE DIGEST編集部
現地時間12月3日、アメリカ、アンカスビルのモヒガン・サンアリーナで、ベラトール世界バンタム級タイトルマッチが実現。RIZIN同級王座との二冠を目指した堀口恭司(アメリカントップチーム)は、王者セルジオ・ペティス(アメリカ)に4回KO負けを喫した。
【動画】目の覚めるような裏拳! ペティスが堀口を沈めた渾身のKOシーン
試合全体を見れば、堀口が優位に立っていた。「負けていると思った」というペティスの打撃が19発しかヒットしなかったのに対し、31歳のサムライは73発も命中させるなど主導権がどちらにあるかは明らかだった。
しかし、勝負はたった一発で決する。4回の終了間際、堀口が距離を詰めた瞬間に、ペティスが狙いすましたかのようにバックハンドブローを炸裂。これが顎にヒットし、失神してしまった日本のエースは力なくリングに倒れこんだ。
文字通りの大逆転劇は世界に衝撃を与え、「キックの神童」にも小さくない影響を与えたようだ。現地時間12月5日に、自身のYouTubeチャンネルを更新した那須川天心は、「あれは大ショックですよ。その後、練習だったんですが、やる気なかった」と、自身の胸の内を明かした。
「喪失感というか。序盤、中盤、終盤、全て(堀口が)取ってた。1発でしたね。あれ1発で全てが変わった感じですね」
試合内容を振り返って、「もらうなら、ああいうのをもらうかもしれないというのがあった」と説いた那須川は、ペティスが“巻いていたエサ”を指摘した。
「2回か3回で2度くらい、ちょっとヒヤッとした場面があったんですよ。ペティス選手はポイントを取られているから、離れ際に何かやってやろうという展開があって。離れ際にハイキックとかあった。でも堀口さんは目がいいので、スッとよけていたんです」
「ハイキックは倒すためじゃなくて、当ててやろうみたいな。あれをよけずにもらってもよかったと思うんです。でも、堀口さんは反応がよすぎるので、普通なら避けられないのに、(蹴りを)くぐって(前に)出ちゃったんですよ。そこで相手がバックブローを打った。堀口さんが1回(蹴りを)避けているから、安心しちゃってるんです」
強振ではないハイキックが生んだ起死回生の一撃。それを見事に分析した那須川は、「(アンソニーとセルジオの)ペティス兄弟はいろいろな突拍子もない技で倒すことがある」と続けた。
「兄貴の方はケージの壁を蹴ってそのまま同時にハイキックでKOしたり、トリッキーなことをやる。たぶん練習の一環であのバックブローはやっていたと思う。それがあの場面で出たのかなと」
誰もが驚いた堀口の敗戦を目の当たりにし、ショックは隠せなかった。だが、「日本のためにありがとうございました」と慮った那須川は、最後にこう決意を新たにした。
「俺が戦いたいなと思いましたよ。俺の体が2つあればなと。世界と戦いたいなと思いました」
構成●THE DIGEST編集部