格闘技・プロレス

「ハードすぎて息ができなかった…」衝撃TKO負けのダスマリナスが井上尚弥を絶賛!「すべてが優れた選手だ」<2021百選>

THE DIGEST編集部

2021.12.14

井上に敗れたダスマリナスは、その強さに何を感じたのか?(C)Getty Images

 2021年のスポーツ界における名場面を『THE DIGEST』のヒット記事で振り返る当企画。今回は、本日開催されるアラン・ディパエン戦を前に、6月にラスベガスで行なわれた「井上尚弥vsマイケル・ダスマリナス」を取り上げる。3回で"悶絶ダウン"を喫した挑戦者は試合後、あまりの実力差に脱帽するしかなかった。

記事初掲載:2021年6月21日

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"モンスター"から受けた代償は小さくなかったようだ。

 現地時間6月19日、WBAスーパー、IBF世界バンタム級王者の井上尚弥(大橋ジム)が、IBF同級1位のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)との防衛戦に臨み、3回2分45秒でTKO勝ちを収めた。

 これが初のタイトルマッチとなったダスマリナスだったが、地力の差は明確だった。2回に"モンスター"の渾身の左フックでダウンを奪われると一気に守勢に……。一度は気迫で立ち上がったが、3ラウンド目に2度の左ボディーブローを浴びると、表情を歪めて崩れ落ちた。

 井上のハードパンチに屈したダスマリナスは、母国紙『Phil Star』によれば、試合後に「ボディーをくらって倒れたのは初めてだった」と肩を落としたという。

 自信を持っていたパンチも80発を放って当たったのは12度だけ。文字通り手も足も出なかったダスマリナスは、井上の驚異的な強さに賛辞を惜しまなかった。

【動画】ダスマリナスが苦悶の表情に…井上尚弥が炸裂させた左ボディーでのKOシーンをチェック
「イノウエはスピード、パワー、技術、すべてが優れた選手だった。ボディーブローは強烈なパンチだった。インパクトがハードすぎて防御できなかったし、息ができなかったんだ。多彩な動きを持っていて、本当に凄かった」

 続けて「また自分を信じて、より強くなってカムバックする」と誓ったダスマリナスは、8月14日に対戦が予定されているWBC王者ドネアとWBO王者カシメロ(ともにフィリピン)の勝者を迎え撃つであろう井上にエールを送った。

「もし、実現すれば、凄い試合になると思う。より良いコンディションをつくれた者が勝つよ。2人の実力は同じくらいだし、全盛期にあるから侮れない。たぶん、イノウエに勝つチャンスもあると思う。でも、イノウエにも良い試合をしてもらいたいね。とにかく素晴らしい試合をしてほしい」

 敵が思わず脱帽してしまう強さを誇る井上を食い止めるライバルは現れるのか。

構成●THE DIGEST編集部

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