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伊藤美誠はなぜ“オトコの強打”を打ち返せたのか。敗れた中国・許昕が「彼女は最後まで勇敢だった」と絶賛!【東京五輪】<2021百選>

THE DIGEST編集部

2021.12.17

進化が止まらない伊藤。今日からは気持ちを切り替え、個人戦に臨む。(C)Getty Images

 2021年のスポーツ界における印象的なシーンを『THE DIGEST』のヒット記事で振り返る当企画。東京五輪・卓球混合ダブルス決勝では、日本の水谷隼/伊藤美誠ペアが金メダルに輝いた。試合後、対戦相手の許昕は伊藤に対してどのようなコメントを残したのだろうか?

記事初掲載:2021年7月27日

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 7月26日、日本卓球界に新たな歴史が刻まれた。

 この日行なわれた東京五輪・卓球混合ダブルス決勝で、日本の水谷隼/伊藤美誠ペアが中国の許昕/劉詩雯ペアをフルゲームの末に下して勝利。これまで4戦全敗だった最大のライバルに競り勝ち、日本卓球界にとって初となる五輪金メダルをもたらした。

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 決勝でもひと際目を引いたのが、男子選手の強打にも怯むことなく挑んだ伊藤の雄姿だ。持ち前のフットワークとテクニックをフル稼働させ、決勝でも百戦錬磨の許昕のショットを鮮やかに返してはポイントを重ねた。左利きで長身の許昕は男子のなかでも指折りのパワフルショットが代名詞で、ペンホルダーから多種多様なショットを放つ技巧派でもある。
 
 試合後、中国メディアの取材に応じた許昕は記者から「なぜ伊藤は君のショットを打ち返せたのか」と問われると、「いや、彼女は素晴らしかったよ。試合が進むにつれてどんどん僕の打つサーブに対応できるようになっていったし、なにより男子選手にも立ち向かう勇気がある。ラリーになっても臆せず、最後までとても勇敢だった」と絶賛した。

 0-2で迎えた第3ゲーム以降、水谷が別人のようにアグレッシブなプレーに打って出たことも、闘争心を駆り立てただろう。初の五輪金メダルを掴んだ勢いを次なる個人戦、団体戦へと持ち込めるか。進化が止まらない20歳、伊藤美誠のハイパフォーマンスに期待だ。

構成●THE DIGEST編集部

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