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格闘技・プロレス

カシメロが“防衛戦ドタキャン”でピンチ!? フィリピン識者が「イノウエも闘わなくなる」と王座剥奪危機を強調

THE DIGEST編集部

2021.12.19

歯に衣着せぬ発言で世間を賑わせてきたカシメロ。そんなフィリピン戦士が危機的状況に立たされている。(C)Getty Images

歯に衣着せぬ発言で世間を賑わせてきたカシメロ。そんなフィリピン戦士が危機的状況に立たされている。(C)Getty Images

 まさかの防衛戦キャンセルの波紋は広がり続けている。物議を醸しているのは、WBO世界バンタム級王者のジョンリエル・カシメロ(フィリピン)だ。
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 騒動のキッカケとなったのは、現地時間12月11日にドバイで開催が予定されていた同級1位のポール・バトラー(英国)戦の前日軽量だ。自身5度目の防衛戦に注目が集まっていたなかで、カシメロはウイルス性胃腸炎による入院を発表。それによりやむを得ず試合中止が決定されたのだ。

 その後、世界ボクシング機構は、カシメロに正式な診断書と医療記録の提出を求めたが、同陣営からの明確な回答は得られておらず。今後期日までに医学的根拠を証明ができなかった場合に、王座を剥奪される可能性も囁かれている。

 今回の“ドタキャン”はさまざまな憶測も呼んでいる。一部の海外メディアでは、減量失敗によるタイトル即剥奪を含めた問題を避けるために「偽装入院」をしたのではないかという指摘も噴出した。
 
 疑いの目も向けられている31歳の現状について、「もう以前のような姿は見られないかもしれない」と訴えるのは、フィリピンの放送局『ABS-CBN』だ。国内でもトップクラスのネットワークを誇る同メディアは、ボクシング解説員のエド・トレンティーノ氏の意見として「118ポンド(バンタム級)の減量に苦戦したカシメロはチームを前のものに戻すべきだ」と主張した。

「カシメロが、かつてチームでコンディショニングトレーナーを務めていたメモ・エレディアの管理下にいれば、今回の問題は避けられたはずだ。エレディアの貢献がどれほどだったのかは誰もが知っている。減量苦に陥ったのは、彼を手放したからだと語っている。他でもないエレディアが、あのシャープな体型を作り上げていたんだ」

 今年8月にロサンゼルスで開催されたギジェルモ・リゴンドー(キューバ)戦後に、コーチングスタッフを刷新したとされるカシメロ。その判断が「問題を引き起こしている」と言及したトレンティーノ氏は、こう続けている。

「エレディアは19年にゾラニ・テテを打ち破り、統一王者となった時のチームスタッフだった。だから、カシメロは勝てるチームをわざわざ解体したんだ。タイトルはタダで拾い上げたものではないし、何よりも今後のビッグマッチの交渉材料にもなる。もしも、カシメロが今回の件で王座を奪われれば、ナオヤ・イノウエも、ノニト・ドネアも、闘わなくなるだろう」

 WBA&IBF世界バンタム級統一王者である井上尚弥に、事あるごとに挑発的な言動を展開しているフィリピンの猛者は、今後注目される団体統一戦を行なえるのか。WBC世界バンタム級王者であるノニト・ドネアの動向を含めて目が離せない。

構成●THE DIGEST編集部

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