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格闘技・プロレス

王者ペティスが語る堀口恭司戦の舞台裏!失神KOの瞬間に去来した感情「俺は誰かの人生を壊したくない」

THE DIGEST編集部

2021.12.27

堀口(右)を一撃で沈めたペティス(左)。そのパフォーマンスは格闘史に残る鮮烈なものとなった。(C)Getty Images

堀口(右)を一撃で沈めたペティス(左)。そのパフォーマンスは格闘史に残る鮮烈なものとなった。(C)Getty Images

 攻勢に出ている側がたった一発のカウンターに沈む。これが勝負の妙だ。

 去る現地時間12月3日にアメリカで実現した王者のセルジオ・ペティス(アメリカ)と堀口恭司(アメリカントップチーム)によるベラトール世界バンタム級タイトルマッチはまさにそんな一戦だった。
【動画】史上最高のフィニッシュ!? 堀口をKOさせたペティスの衝撃KOシーンをチェック

 堀口が序盤から主導権を握っていた試合を一発のカウンターが変えた。4回終了間際、距離を詰めにきた堀口に、ペティスが「流れるように出したら完璧に当たった」という渾身のバックハンドブローを炸裂。これが見事に失神KOを呼び込んだのである。

 試合後にベラトールのスコット・コーカー社長が「あのKOこそがMMAであり、その美しさだ。凄まじく速く、爆発力がある。そして何よりも生々しい」と称賛した壮大な逆転劇は、各国メディアでも大きく取り上げられた。そして一部で「今年のベストバウト」の声も上がるほどドラマティックな一戦だった。
 
 ただ、相手のほぼ倍である130発中もの打撃を繰り出した堀口の優勢は誰の目にも明らかで、それはペティスも認めている。現地時間12月25日にアメリカの専門メディア『MMA Fighting』の取材に応じたチャンプは、「すべての局面でホリグチの方が俺よりも上だったし、フラストレーションが溜まったよ」と語り、伝説的なKOの瞬間を振り返った。

「ハッキリいって、最初は信じられなかった。フェイクか何かだと思ったんだ。それで彼が失神した後に近づいて『この野郎にトドメを刺せ。3ラウンドも連続でシバかれたんだぞ』って想いがよぎった。でも、咄嗟に、彼のダメージを見て、もう終わっていると思えたんだ。俺は誰かの人生を壊したくはないし、そのためにいるんじゃないとね」

 KO時の生々しい感情の告白したペティスは、「この試合で俺の倒し方がみんなにバレた。もう一度やりなおさないとダメだ」と手綱を引き締る。そして元UFC世界ライト級王者の兄アンソニーを引き合いに、こう結んだ。

「ホリグチを倒したあの瞬間は、まさに夢のようだった。3ラウンドを打ち込まれて言うのは現実的ではないかもしれないけどね。でも、あの瞬間に俺は『兄貴の幻影から抜け出せるぞ』とシンプルにそう感じた」

 堀口との激闘を、変則的なワンパンチで制したペティス。あの渾身の拳には、さまざまな想いが詰まっていたようだ。

構成●THE DIGEST編集部
 
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