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「メダル独占の夢を見るには早すぎる」坂本花織の圧巻演技を露メディアが警戒!五輪での争い激化と強調「非常に危険なライバル」

THE DIGEST編集部

2021.12.31

全日本を制して五輪切符を手にした坂本。ロシアメディアも警戒を強めている。写真:塚本凜平(THE DIGEST写真部)

 今月26日まで行なわれていたフィギュアスケート全日本選手権で、3年振り2回目の優勝を果たし、北京五輪代表に決まった坂本花織。ショート、フリーで圧巻の表現力を披露し、他を寄せ付けない程の貫禄をみせつけ、2大会連続での五輪出場を勝ち取った。

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 北京の大舞台に挑む、現日本女子フィギュア界のエースの演技には、海外メディアの反響も強い。

 ロシアのスポーツサイト『championat.com』は、全日本選手権のレポートを掲載、そのなかでひと際大きく取り上げているのが坂本だ。記事に掲げられた「ロシアは、オリンピックでメダル独占の夢を見るには早すぎる」というタイトルの通り、全日本覇者を北京五輪での脅威と捉えているようだ。

 同メディアは「カオリ・サカモトは、記憶に残るような素晴らしいパフォーマンスで、私たちを驚かせた」と今大会の滑りを評し、「力強く、感情豊かで、そして何よりもミスのないスケーティングで魅了した。まだ21歳の彼女は、絶好調のようだ」として坂本のパフォーマンスを称えている。
 
 加えて、北京五輪を見据え、「トゥトベリーゼ(ロシア選手の指導者)の弟子たちと真剣勝負をすることになるのだ。彼女は非常に危険なライバルとなるだろう」と述べ、オリンピックで坂本もメダル候補の一人だと強調した。

 今回、優勝候補の一人と目されていた紀平梨花が怪我により欠場となったことで、五輪切符に対しての注目度が高まった大会でもあった。坂本は、中止となったものの、ロシア勢以外で唯一のグランプリファイナルへの進出を決めるなど、誰よりもオリンピックに近い位置にいたことは間違いない。また、兼ねてから五輪への想いも公言し続けてきており、その結果として、日本選手権では234.06点を記録しての優勝を果たし、執念を実らせた形となった。

 記事の中でも「サカモトは五輪でロシア勢と戦う覚悟を決めていた」として、坂本の五輪への意気込みを表現し、「4回転がなくても、ジャンプのテクニックが素晴らしく、驚異的な滑走力をもっている。彼女は日本代表チームの新しいリーダーだ」と、坂本のスキルを示し、日本女子トップスケーターであると称している。

「優勝して五輪代表を決めたい」と、大会前からのその言葉通りに大舞台への出場権を掴んだ坂本。ロシア勢の壁は厚いものの、結果に拘ることなく北京のリンクでも、人々を魅了する美しい滑りを見せてくれることを期待したい。

構成●THE DIGEST編集部

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