いよいよ今年の箱根駅伝まであと１日。かつては箱根路を沸かせたレジェンド瀬古利彦氏と上野裕一郎氏のふたりに今大会の順位予想をしてもらった。全３回にわたり掲載する２回目だ。

―――瀬古さん２位、上野監督３位と予想された駒澤大の注目ポイントはどうでしょう？

上野：駒澤大は田澤廉選手の出来と、あとは鈴木芽吹選手がどこまで復帰しているかの２つがポイントですね。芽吹選手がしっかりと戻ってきていないと厳しいかなと思います。他の選手も凄いタイムを持っているんですよ。でも時々外しちゃう選手が出ている。大八木弘明監督は元々外さない選手を起用されますが、最近は意外に外してしまっている。

瀬古：一人ぐらいいるものね、ブレーキしてしまう選手が。全日本大学駅伝でもそうでしたし。でも、よく優勝したと思う。さすがだね。

上野：でも今度は20キロと距離が伸びるので、田澤選手ひとりの力だけだと厳しいです。

瀬古：そうだね。彼を２区で使ってしまうし。

上野：他の区間だったら分からないですけどね。２区では他の日本人選手とは１分くらいしか差は開かないだろうし。

―――瀬古さんは４位が早稲田大と。

瀬古：贔屓目で（笑）。ただ優勝する力はあります！

上野：面子を見たら強いですよ。各学年のエース級がいるので。

瀬古：だから上りで区間３位とかで走ればね。下りはいるので。１、２、３、４と並べたら強いよな。

上野：強いですね、早稲田は強いです。エース級が毎年各学年に３～４人入ってきているので、それを並べたら強いですよね。

瀬古：強いよな。ただ力どおり出せるかどうかが課題なんだよ。
  ―――ダークホースを挙げるとするならどうでしょう？

瀬古：やっぱり順天堂大ですよ。オリンピアンの三浦龍司選手がいるので。三浦選手がどこに起用されるかでだいぶ変わるんじゃないでしょうか。もちろん２区で見てみたい。どんな走りするか。

上野：そうですよね。

瀬古：彼の苦しい顔一度も見たことないのよ。

上野：涼しい顔しているけど、苦しいらしいですよ（笑）。

瀬古：あの表情で？五輪の決勝でも涼しい顔して走っていたのに。その三浦選手が２区の最後の600メートルを走る姿を見てみたい(笑)。 もし平気な顔して駆け抜けたら凄いよ！

上野：あのラストスパートをすると思いますよ！

瀬古：あの急な上り坂でできたら凄いよ。

上野：今は長い距離も我慢して踏んでいるみたいなので、多分２区には来ると思う。確かに順天堂は面白いですね。