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モータースポーツ

フェルスタッペン対ハミルトンの歴史的激戦と劇的決着、そして日本人ルーキーの奮闘――2021年F1の5大ニュース

THE DIGEST編集部

2021.12.31

ハミルトン(右)とのマッチレースを制したフェルスタッペン(中央)がチャンピオンに。F1最終戦では角田(左)の健闘も光った。(C)Getty Images

ハミルトン(右)とのマッチレースを制したフェルスタッペン(中央)がチャンピオンに。F1最終戦では角田(左)の健闘も光った。(C)Getty Images

 2021年もモータースポーツ界はさまざまなニュースが飛び交った。今回はそのなかから強く印象に残った“5大トピック”を選出し、この1年間を振り返る。

◆2人の天才による歴史に残る大激戦と劇的な決着

 4連覇中の絶対王者ルイス・ハミルトン(メルセデス)に対し、23歳(今季開幕時)のフェルスタッペンが挑戦状を叩きつけた今季、序盤から追いつ追われつの勝負を展開する中で、互いのライバル意識が強くなりすぎた結果、イギリスGP、イタリアGPでは双方があわやの事態に陥るほどの大きなアクシデントに発展。その後も、互いに譲らない2人は幾度も接触を繰り返した。

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 コース上では限界ぎりぎりのバトル、コース外ではチームをまじえての舌戦を繰り広げながら、他ドライバーの追随を許さない異次元のマッチレースは、1974年以来2度目となる同ポイントでの最終戦決着に持ち込まれ、ポールポジションのフェルスタッペンを抜いたハミルトンが盤石の走りでタイム差を広げたが、終盤でのセーフティーカー導入で、タイヤを履き替えたフェルスタッペンが形勢逆転、ファイナルラップでトップに立つという劇的すぎる形で、史上34人目、オランダ人としては初めてのワールドチャンピオンに輝いた。

 フェルスタッペンにとっては「奇跡」、一方のハミルトンにとっては「悪夢」の結末となったが、「ルイスは素晴らしいドライバーであり、それに疑いの余地はない。我々は素晴らしいレースを戦った」「マックスと彼のチームにおめでとうと言いたい」と互いを称え、ファンは稀代の天才ドライバー同士のライバル関係の継続を望んだ。
 
◆ホンダ、F1第4期最終年の王座獲得で有終の美

 昨年10月に、カーボンニュートラル実現に向けた会社の方針転換ために、2021年限りでのF1撤退を発表したホンダ。2015年に始まった第4期のF1活動においては、マクラーレンとのジョイントで厳しい3年間を過ごした後、2018年にトロロッソ、その翌年からはレッドブルともパートナーシップを結び、年々競争力を高めて迎えた最終年、オフシーズンから気合十分に準備を進めて、強力なパワーユニット(PU)を作り上げた。

 果たせるかな、グレードアップしたレッドブルのマシンは、フェルスタッペンの卓越したドライビングによってライバルを大いに苦しめ、最終戦の劇的な結末によって、1991年以来のドライバーチャンピオンシップ制覇に貢献。コンストラクターズ王座はメルセデスに譲ったものの、22戦中で12勝(フェルスタッペンが11勝、セルジオ・ペレスが1勝)を挙げ、ホンダが有終の美を飾るに相応しい結果だった。

 この第4期の活動においては、異なる2チームで優勝を飾った初のPUサプライヤーの名誉も手にしたホンダ。ここまで、サプライヤーとして483レースに参戦し、優勝89回、ポールポジション90回、ファステストラップ76回、ドライバーズ、コンストラクターズともに6度のランキング1位、そして獲得ポイント3409を記録した彼らに、果たして「第5期」はあるのか!?
 

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