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モータースポーツ

アルファタウリは「ガスリーに頼らざるを得なかった」。チーム首脳も認める角田裕毅の“責任”「言い訳ではなく、ただの現実」

THE DIGEST編集部

2021.12.22

ガスリー(左)とともにルーキーイヤーを戦い終えた角田(右)。この両雄への評価を英メディアが下した。(C)Getty Images

ガスリー(左)とともにルーキーイヤーを戦い終えた角田(右)。この両雄への評価を英メディアが下した。(C)Getty Images

 2021年のF1世界選手権において、アルファタウリはコンストラクターズランキングで6位に終わり、目標としていた5位の座はアルピーヌに奪われた。車のポテンシャルは非常に高いものがあると評価されていたイタリア・ファエンツァのチームについて、英国のモータースポーツ専門メディア『THE RACE』は「チャンピオンシップで5位の座を逃したのは、彼らにとって本当の打撃だった」と記している。
【関連動画】自己最高の4位フィニッシュを飾った角田裕毅のオンボードカメラ映像

 同メディアは、その原因として、ピエール・ガスリーがドライバーズランキング9位となる110ポイントを獲得したのに対し、角田裕毅が32ポイントに止まった点を挙げている。

「ツノダは時折チームに貢献し、今季のフィナーレとなったアブダビ・グランプリで4位、ハンガリーGPで6位という好結果を出したものの、アルファタウリがダブルポイント(2人のドライバーが入賞)を22戦中3戦でしか達成できなかったという事実が、今季の結果を物語っている」

 アルファタウリのテクニカルディレクター、ジョディ・エギントンも、「この車であれば、5位フィニッシュも可能だったと思うが、アルピーヌがカタールで行なった良い仕事(フェルナンド・アロンソが3位表彰台、エステバン・オコンが5位で計25ポイントを獲得)のため、それはならなかった」とチャンピオンシップ争いを振り返るとともに、自チームのドライバーのこの“不均衡”について言及している。
 
「ライバルチームは両ドライバーがコンスタントにポイントを獲得していったが、我々は1台の車でそれを行なうことを余儀なくされた。というのも、ドライバーのうちのひとりはルーキーであり、1台(ガスリー)に頼らざるを得なかった」

 シーズン中にはアルピーヌの両ドライバーが自チームの強みとして、2人で戦えることを挙げていたが、その点に欠けるアルファタウリは、不利を免れなかったようだ。とはいえエギントンTDは、決して角田を非難しているわけではない。

「ルーキーに、全てのレースで安定したパフォーマンスを期待することはできない。それは不満でもなく、負けた言い訳ではなく、ただの現実である。そして、もうひとりのドライバーがどれだけ一生懸命に頑張って素晴らしい仕事を果たしたとしても、単独で2人のドライバーたちと戦うのは非常に難しい」

 これに対して『THE RACE』も「(アブダビでの好結果により)ツノダのシーズンが力強い形で終わったのは、来季、彼がより安定したパフォーマーになるという有望な兆候と言えるが、2021年に関しては、チームの運命はガスリーに双肩にかかっていた」と強調している。
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