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モータースポーツ

もし今、ハミルトンが引退したら誰がメルセデスに!? 英国専門メディアが“仮定のテーマ”で候補ドライバーを選出

THE DIGEST編集部

2022.01.11

沈黙を守るハミルトン。来季も現役を続行するという見方は強いが…。(C)Getty Images

沈黙を守るハミルトン。来季も現役を続行するという見方は強いが…。(C)Getty Images

 昨季のF1最終戦アブダビ・グランプリの衝撃的なエンディングにより、ほぼ手中に収めていた8度目の世界王座を失うことになったメルセデスのルイス・ハミルトン。以降はいっさい声明を出していないことから、その失望の大きさが窺え、また彼が現役引退を検討しているとの報道も多くなされてきた。

 元F1最高責任者のバーニー・エクレストンも「ルイスはもう戻って来ないだろう」と予想しているが、一方でメルセデスは7度の世界王者の現役続行を確信しており、ハミルトンの弟ニコラスも「ルイスは元気だ。今は少し休憩をとっているだけ」と明かしており、来季も兄がメルセデスのシートに収まることに何ら疑いを抱いていないようだ。

 英国のモータースポーツ専門メディア『THE RACE』も「2022年の開幕戦バーレーンGPでハミルトンがグリッドにつくことは間違いない」と断言しているが、ひとつの興味として「もし2016年のニコ・ロズベルグ(同年にメルセデスで世界王者に輝いた)のように、突然ハミルトンが引退を決意した場合、その後釜には誰が相応しいか?」との検証を行なっている。

 経験、実績、実力ともにナンバーワンと言える37歳の英国人ドライバーの代わりを見つけるのは簡単なことではないが、同メディアが最初に挙げたのがヴァルテリ・ボッタス。ハミルトンのチームメイトとして5年間をメルセデスで過ごし、今季よりアルファロメオに新天地を求めたフィンランド人だが、チームに「継続性」をもたらすには、チームでの十分な経験があるボッタスを呼び戻すことは非常に有効だという。
 
 続いての候補は、昨季、アルピーヌでF1に復帰してレースを重ねるごとにその実力を発揮していったフェルナンド・アロンソだ。キミ・ライコネンが引退した今、F1最年長となった40歳は、2度の世界王者に輝くなど実績と実力は十分。未来のナンバーワンとして期待されたジョージ・ラッセルとうまく連係し、またチームのために自身も素晴らしい結果を出せるドライバーとして、「アロンソほど正当な者はいない」と同メディアは主張し、また「アルピーヌでの2年間よりも、メルセデスでの1シーズンは価値がある」とも……。

 3番目の候補にランド・ノリスが挙げられたのは、現在所属するマクラーレンにメルセデスがパワーユニットを供給していることが最大の理由だ。マクラーレンを牽引している英国人ドライバーだが、同メディアは「(現在のマクラーレンで)タイトルを争う立場にないことを考えれば、メルセデスで優勝争いを経験することは、長期的な見地から、ノリス自身にとっても、マクラーレンにとっても良い機会だろう」と綴っている。

 続いて同じマクラーレンのダニエル・リカルドの名も挙がり、その理由は彼の経験と実力、そして彼がレッドブル、マクラーレンでチームメイトと好関係を築いたことで、メルセデスでもラッセルと摩擦を起こす不安が少ないこと。また、助っ人として信頼性の高いニコ・ヒュルケンベルグも、同メディアの候補リストに名を連ねた。

 ここまではF1で経験のあるドライバーだが、ラッセルをナンバーワンドライバーとし、チームメイトにはルーキーを迎える選択肢もあり、メルセデスでフォーミュラーEに参戦し、今季から米国インディカーに活躍の場を移す26歳のニック・デ・フリース、昨季のF2王者で今季はアルピーヌのリザーブドライバーを務めるオーストラリアのオスカー・ピアストリが紹介されている。

 そもそもが仮定のテーマであり、各ドライバーについても「不可能な提案かもしれない」と但し書きがつけられた記事だが、ハミルトンの引退はそう遠くはない未来のことだと思われるだけに、空いたシートをめぐる考察は興味深いものがある。

構成●THE DIGEST編集部

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