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中国批判で厳罰も!? 北京五輪組織委員会の決定に海外メディアが注目「東京と同じルールが適用されるかは不透明」

THE DIGEST編集部

2022.01.21

開催に向けて着々と準備が進んでいる北京五輪だが、気になるニュースが舞い込んだ。(C)Getty Images

開催に向けて着々と準備が進んでいる北京五輪だが、気になるニュースが舞い込んだ。(C)Getty Images

 北京五輪の開幕まで1か月を切り、徐々にムードは高まっている。そんななかで、選手たちにとっては重要とも言える一報が舞い込んだ。

 現地時間1月20日、英紙『Daily Mail』や米紙『Washington Post』をはじめとする複数の海外メディアは、「北京五輪の組織委員会の関係者が、外国人選手が中国の法律に違反する発言をした場合、処罰を受ける可能性があると警告した」と一斉に伝えた。

 昨今はSNSやYouTubeなどさまざまな情報発信ツールが発展。スポーツ界でも選手が独自に自身の心境などを打ち明け、時にそれが社会的なムーブメントも巻き起こしている。

 今回の北京五輪開催を巡っては、新疆ウイグル自治区での人権弾圧問題によって、米国をはじめとした国々が外交的ボイコットを表明。中国政府には世界中から批判の声が上がっている。それだけに国際的な場において、批判や政治的デモが行なわれないようにクギを刺した格好だろう。

 英紙『Daily Mail』は、「オリンピック精神に合致するすべての表現は保護するが、精神に反する行動や言葉、特に中国の法律に抵触するものは特別な処罰対象だ」とする北京五輪の組織委員会の方針を伝えたうえで、「たとえ著名なアスリートであっても法律に違反すれば、例外なく処罰の対象となる」とリポートしている。

 また、同紙は昨夏の東京五輪では「選手に対する規制や抗議行動に対する圧力は緩和されていた」と強調。そして、こう続けた。

「IOCは選手たちが自由に自分の意見を述べられるように規制を緩和していた。しかし、大きな人権問題が国際的な批判を浴びている現在の中国で、東京と同じようなルールが適用されるかは限りなく不透明だ」

 さらに同紙の取材に応じた人権団体「Human Rights Watch」のソフィー・リチャードソン氏は、「選手たちは広範囲にわたって監視状態に置かれるだろう」としたうえで、アスリートたちに助言を送っている。

「少なくとも北京にいる間は、中国の人権問題に対して批判的な発言をしないようにしたほうがいいと言える。大会に参加するアスリートだけではなく、ジャーナリストや指導者たちは監視の影響を受ける可能性があるのだ」

 もしも、選手や関係者が発信した情報が“重罪”と見られた場合には、「刑務所行きになる恐れもある」(『Daily Mail』)というが、はたしてどうなるのか。世界平和を象徴する五輪が無事に行なわれることを祈るばかりだ。

構成●THE DIGEST編集部
 

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