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格闘技・プロレス

井上尚弥が見せた”王者の度量”。ドネア親子の約束のために「一晩だけ」優勝トロフィーをレンタル

THE DIGEST編集部

2019.11.09

井上は12ラウンドの死闘の末にドネアに判定勝ちを収めた。(C)Getty Images

井上は12ラウンドの死闘の末にドネアに判定勝ちを収めた。(C)Getty Images

 11月7日のボクシング、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)のバンタム級決勝が行なわれ、井上尚弥がノニト・ドネアを判定で下した。敗れたドネアは翌日に自身のツイッターを更新。二人の息子と一緒に、優勝者に送られる「モハメド・アリ・トロフィー」が映っている動画を公開した。

 試合後、井上は確かにトロフィーを受け取っていたが、それがなぜドネアの手元にあるのか? その理由をツイッターで明かした。

「私はモハメド・アリ・トロフィーを獲得するために日本に来た。そして息子たちに朝になったら、そのトロフィーを見せると約束したんだ」

 ただし、実際は試合に敗れてトロフィーを獲得できなかったため、「涙ながらに、井上に丁寧にお願いして、一晩だけ貸してもらった」のだという。
 
 動画ではサングラスをかけ、パーカーのフードをかぶったドネアがトロフィーの背後に、そしてトロフィーの両サイドに立った息子たちが「Thank you! Mr.Inoue. congratulations!(井上さんありがとう!おめでとうございます。)」と井上に感謝する姿が映っている。

 優勝者のみ手にすることができるトロフィーを、父親の願いとそれを快く引き受けた王者のおかげで、目にすることができたドネアの息子たち。ドネアは「息子たちは自宅に持ち帰ることができないトロフィーを見て、もっと激しいトレーニングに励みたいという意味を理解するだろう」とコメントしている。

 なお、トロフィーは一夜明け会見に間に合うように井上に返却された。

構成●THE DIGEST編集部

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