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格闘技・プロレス

「イノウエは傑出している」「偉大なチャンピオン」“世界最強”井上尚弥をアメリカの老舗誌も絶賛! ライバルからも――

THE DIGEST編集部

2019.11.08

右目から流血しながらも果敢にドネア(右)と撃ち合った井上(左)に対する賛辞が止まらない。 (C) Getty Images

右目から流血しながらも果敢にドネア(右)と撃ち合った井上(左)に対する賛辞が止まらない。 (C) Getty Images

 井上尚弥が披露したプレゼンスに絶賛の声が止む気配はない。

 11月7日に行なわれたワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級決勝で、フィリピンの5階級制覇王者ノニト・ドネアを判定の末に破った井上は、栄光のモハメド・アリ・トロフィーを掲げると同時に、WBA正規王座の3度目の防衛(スーパー王者に昇格)とIBF王座の初防衛を成し遂げ、日本人初となる2つのベルトの同時防衛に成功した。

 圧倒的優勢という見方が大半を占めた下馬評とは異なった死闘だった。「世代交代」を宣言した臨んだ大会の締めくくりで、同階級の生ける伝説とも言うべき、ドネアと対戦した井上は、第2ラウンドに左フックを右目上部にヒットされ、キャリアで初めての出血を負った。

 それでも動じることなく、立て直していった“モンスター(井上の愛称)”は、第11ラウンドで、強烈なボディーをドネアにお見舞い。この試合唯一のダウンを奪うと、ジャッジ3-0(116-111、117-109、114-113)の判定勝ちを収めた。

 ドネアとの歴史的な名勝負を演じ、バンダム級の最強となった井上には、海外のメディアや識者たちから賛辞が相次いでいる。

 この試合についてのレポートを掲載したアメリカの老舗誌『Forbes』は、「あらゆるものが詰まった戦いであり、イノウエのキャリアにとっては必要不可欠な戦いだった」と綴り、次のように井上の粘り強さを称賛した。

「日本スーパースターは、ドネアのハードな一発を受け、彼のキャリアの中で初めて、リングで体勢が揺らいだように見えた。しかし、イノウエは厳しいラウンドを耐え凌ぐ素晴らしい闘魂を示し、最終的に圧倒的な勢いで試合をコントロール。そして、11ラウンド目にドネアに悪魔的なボディーでリングに落とした」
 

 さらに「このドネアとの経験がイノウエをより良くする」と分析した同誌は、「彼がどれほど、偉大なチャンピオンでありファイターであるかを疑いもなく証明された」と褒めちぎっている。

 ライバルからも賛辞の声が上がっている。英衛星放送『Sky Sports』のアナリストでありながら、井上との対戦経験もあるバンダム級の英国人ボクサー、ジェイミー・マクドネルのトレーナーを務めているデイブ・コールドウェルは、自身のツイッターで「偉大な二人のファイターによる素晴らしい戦い」とつぶやき、さらにこう続けた。

「ナオヤ・イノウエとノニト・ドネアのボクシングは最高だった。互いに強烈なパンチを当てながらも、非常にインテリジェントに富んでいた。実に愛すべきものだ。とくにイノウエは傑出していて、彼はドネアと戦いをしたことで、さらに改善され、強くなっていくはずだ」

 スピード、パワー、テクニック、そして知性と高次元のブレンドを見せた井上。その戦いぶりに世界が驚いている。

構成●THE DIGEST編集部

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