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米男子フィギュアの元選手リッポンがSPで最も印象に残った演技は?羽生結弦についてはフリーでの”巻き返し”を確信【北京五輪】

THE DIGEST編集部

2022.02.09

米国代表のチェン(中央)、ブラウン(右)と並び、名前があがった鍵山(左)。(C)Getty Images

 北京五輪のフィギュアスケート男子シングルは、すでにショートプログラム(SP)を終え、10日のフリースケーティング(FS)で最終順位が決まる。

 そんななか、元フィギュアスケート選手であり、オリンピアンのアダム・リッポン氏が米スポーツチャンネル『NBC Sports』に出演。男子SPを総括して「本当に素晴らしい演技を皆が披露していたと思う。とくに最終グループは、練習からすごかった。皆がユニークで、それぞれの道を追求している。とてもエキサイティングだった」と述べた。

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 最も象徴的な存在としては、世界新(SP113・97点)を叩き出したネイサン・チェンの名前を挙げ、「彼が挑戦していることは、現時点でできる最高難度の構成。あれができるのは彼だけ、そして彼も成し遂げたのは全米(選手権)と北京だけ」と絶賛。「僕の心と会場の空気を一気にもっていった。彼のこれまでのパフォーマンスのなかでもベストアクト。常に彼はスーパーグレイトだったけれど、それ以上にこの無謀な挑戦に対して、決して不可能じゃないと証明した姿は、彼のことを初めてみたような気持ちになった」と称えている。

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 さらに、米国代表として出場したジェイソン・ブラウンの演技にも拍手を送った。

「彼は彼にしかできないプログラムをあのクオリティーと素晴らしいスケーティングで成立させているんだ。クワド(4回転ジャンプ)はないけれど、彼のステップやスピン、複雑なトランジッションをこなしているあの技こそ、彼にとっての"クワド"なんだよ。よく見ればとても複雑なことをしてるんだ。スピンを組み合わせたり細かくステップを刻んだり……あんなことは、ほかの誰にもできない」
 
 続けて、印象的だった選手としてチェンに次ぐSP2位に入った日本の鍵山優真の名前も挙げた。「彼を見た時、(元選手の)パトリック・チャンを思い出した。世界王者にもなった彼だよ。同じような信じられないエナジーとパワーを感じた」とコメント。さらに韓国代表のチャ・ジュンファンのプログラムも「お気に入り。僕が今回のSPで一番最初にスタンディングオベーションした演技だ」としている。

 そして、SPで8位スタートとなった五輪二連覇中の羽生結弦にも言及。「羽生は、フリーで最終グループには入らなかったけど、彼は『ユヅル・ハニュウ』だ。オリンピックは彼のホームだし、どんなことだって起こり得る。フリーはとても素晴らしいものになるだろう」とエールを送った。

 男子シングルFSは10日に行なわれる。鍵山、宇野、そして思わぬミスで8位と出遅れた羽生と、チェンやブラウンなど好スタートを切った各国の面々によるメダル争いも注目を集めそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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