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北京五輪の視聴率が米国で苦戦。アンケート調査では中国への反感や「五輪にはウンザリ」の声も【北京五輪】

THE DIGEST編集部

2022.02.10

2月4日に開幕を迎えた北京五輪。20日までの17日間7競技、史上最多の109種目でメダル争いが繰り広げられる。(C)Getty Images

2月4日に開幕を迎えた北京五輪。20日までの17日間7競技、史上最多の109種目でメダル争いが繰り広げられる。(C)Getty Images

 2月2日に競技がスタートした北京冬季オリンピック。連日、世界のトップアスリートが繰り広げる熱い戦いに世界中の人々が酔いしれている。

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 しかし、4日に行なわれた開会式について、同大会のアメリカ向けの放送権を持つ『NBCユニバーサル』が、視聴者数が約1400万人に止まったことを発表。これは前回の平昌(ピョンチャン)大会(2790万人)の半分程度に相当する。インターネットやアプリを通じての視聴者を含めても1600万人程度と、かなり低い数字と言える。

 昨夏にコロナ禍の影響により1年遅れで開催された東京夏季五輪の開会式も1670万人と苦戦したが、国際的なデータインテリジェンス企業『MORNING CONSULT』は、この24回目の冬季五輪が、米国民の注目を集めるのに、多くの困難に直面する可能性を示唆していた。

 同社による大会前の米国でのアンケート調査(今年1月下旬に約6500人を対象)で、「大会を欠かさず見るつもり」と答えたのは全体の13%と、東京五輪時の18%を下回っており、以下、「時々見るつもり」が32%、「未定」が6%、「そんなに見ないつもり」が22%。そして、最後に「全く見るつもりはない」が27%に上ったが、これは東京五輪時の19%と比べてもかなり高い。

 なお、東京五輪では大会前に「欠かさず見るつもり」「時々見るつもり」の合計が51%だったが、閉幕後の調査で「欠かさず見た」「時々見た」の合計は39%に止まっており、今回の北京五輪でも大会前の45%という割合は、実際には大きく下がることが予想されるという。
 
 気になるのは、これらの理由だが、普通に考えれば米国と中国の13~18時間という時差が挙げられるだろう。しかし、現地観戦の予定がない500人あまりの人々を対象にした複数回答可のアンケート調査の結果では、それは全ての理由の中で13%にしかすぎない。これは「テレビやネットなど見られる環境がない」というものと同じ割合で、16%は「コロナ禍」を理由に挙げている。

 最も高かったのは、「五輪に興味がない」というもので65%、続いて「出場するアスリートに興味がない」で57%。イベントそのものへの関心の欠如というのは大きな問題であり、今後の放送権料の動きにも大きな影響を与えるかもしれない。そんな今大会にとって“追い風”となるのは、2月13日に開催されるNFL優勝決定戦「スーパーボウル」で、例年、このアメリカ最大のスポーツイベントの後は人々の視聴意欲が大きく上昇するとのことで、NBCは今回もこの傾向に期待を寄せているようだ。

 話を、北京五輪を見ない理由に戻すと、「五輪にはウンザリしている」という大会への反感を示した意見が48%。“反感”ということでは、米国と対立し、人権問題等でも世界から非難を浴びている中国での開催への嫌悪感も40%に上っている。

 後者については、今大会での大会スポンサーの消極的な動きにも繋がっているが、『NBC』は五輪自体が今後もビッグイベントであることに変わりはなく、今後の2024年パリ(夏季)、2026年ミラノ・コルティナ(冬季)、2028年ロサンゼルス(夏季)の各大会では、スポンサーやメディアの動きが再び活発となり、それが人々の関心にも影響を与えると見ているという。

構成●THE DIGEST編集部

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