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波紋広がるジャンプ混合団体戦の“失格騒動”に、銅メダルのカナダ選手が持論「責任は失格となった選手やチームにもある」【北京五輪】

THE DIGEST編集部

2022.02.10

高梨(右)ら多くの選手が涙をのんだスキージャンプの混合団体戦。そのなかでメダルを手にしたカナダのロティット(左)は、興味深い持論を展開した。(C)Getty Images

高梨(右)ら多くの選手が涙をのんだスキージャンプの混合団体戦。そのなかでメダルを手にしたカナダのロティット(左)は、興味深い持論を展開した。(C)Getty Images

 熱戦が展開されている北京五輪にあって、競技後も余波が続いているのが、現地時間2月7日に行なわれた北京五輪のスキージャンプの混合団体だ。

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 事の発端は、日本エースのジャンプ後に起きたスーツチェックだった。高梨沙羅が1本目の跳躍後に太もも周りが大きかったとされて失格となったのだ。すると、これに続くようにドイツ、オーストリア、ノルウェー(2人)の選手たちも1回目ないし2回目のジャンプ後に同様の理由で失格処分を告げられた。

 周囲からは、突如として厳格になったチェックに不満の声が噴出。エースのカタリナ・アルトハウスが失格となったドイツのシュテファン・ホルンガッハー監督は、「ありえないくらい腹が立つし、理解できない」と怒りを露わにした。

 そのほかにも各国メディアがマテリアルコントロール(道具の規定チェック)責任者たちの判断に疑問を投げた。そのなかで、意外な持論を展開したのは、同団体戦で3位となったカナダのアレクサンドリア・ロティットだ。フィンランドの放送局『MTV Uutiset』のインタビューで、「おかしなことがあったとは思わない」と口にした。
 
 2日前の女子個人ノーマルヒルでスキー板の長さが規定違反となり、失格となっていた18歳は、「私にも同じことが起こった。だから、今大会に例外はないのだと思う」と語り、こう続けた。

「私も失格処分となった時は、悲しみで泣いていた。動揺したし、フラストレーションも溜まった。でも、責任は失格となった選手やチームにもあるんだと冷静に思った。今回の団体戦もそうだと思う。決してアスリートが衣装を作るのではなく、それはチームの仕事だと思う。たったひとりの人間にすべてがかかっているわけではない」

 失格者が相次いだ問題を「競技中は知らなかった」と明かしたロティット。銅メダルの獲得については、「なにがあったにせよ、3位に入れたのは嬉しい。このスポーツを救うチャンスになると思う。カナダの子どもたちがこれを観て、実際にスキージャンプをやってもらって、スキージャンプを好きになってもらうことができるはず」と熱弁を振るっている。

構成●THE DIGEST編集部

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