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“レジェンド越え”! 平野歩夢の「歴史的な滑り」に米メディアも興奮「誰も成功できなかった大技をやってのけた」【北京五輪】

THE DIGEST編集部

2022.02.11

大胆な滑りを披露して各国のライバルたちを凌駕した平野。そのパフォーマンスにアメリカ・メディアからも賛辞が止まらない。(C)Getty Images

 日本のエースが"レジェンド"を越えた。

 2月11日、雲頂スノーパークで北京五輪のスノーボード男子ハーフパイプ決勝が行なわれ、日本の平野歩夢は3本目で96.00点をマーク。惜しくも2位に終わっていたソチ、平昌大会のリベンジを果たし、同種目では日本人初となる金メダルに輝いた。

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 怒りの力がすべてを変えた。2本目終了時点で2位の91.75点と点数が伸び悩んでいた平野だったが、そこで「(2本目の得点には)納得がいかなかった。そこの怒りをうまく最後に表現できた」。

 最終演技者として迎えた3本目は、まさに驚異的だった。2回目で高得点を得られなかった"人類史上最高難度"と言われるルーティン(トリプルコーク1440→キャブダブルコーク1440→ダブルコーク1260→バックサイドダブルコーク1260→ダブルコーク1440)を、高さを含めて完璧に滑り切ったのである。

 競技後のインタビューで、「ここで(金メダルを)取らずには終われなかった」と漏らした平野。スノーボード界のレジェンドで、前回大会覇者のショーン・ホワイト(アメリカ)を越えた23歳の日本人には、米メディアも賛辞を惜しまない。
 
 米放送局『ABC News』は、「日本のアユム・ヒラノが歴史的な滑りを披露した! それによってショーン・ホワイトは表彰台を逃した」と速報を打ち、そのレポート内で平野のラストランをこう描写した。

「最終的に優勝者が誰になるのかは、ヒラノが最後に滑るまでは、賛否両論が起きると考えられていた。ヒラノは2本目に公式大会では誰も成功できなかった大技であるトリプルコーク1440をやってのけたのだが、それを3本目でも成功させた。これで日本人は96.000というハイアベレージを叩き、1位に躍り出たのだった」

 さらに米放送局『NBC Sports』は、「ついに23歳の日本人ライダーが金メダルを手にした。今日の彼はすべてが順調だった」と平野の会心の滑りを絶賛し、こう続けた。

「他の選手たちもトリプルコーク1440をやっているという噂はあった。だが、実際にそれを実践したのは、ヒラノだけだった。1本目では転倒したが、2本目はではすべてを丁寧かつスキルフルにやりきって、キャリア初のトリプルコーク1440成功を含むフルランを成功させた」

 類まれなポテンシャルと創造性を発揮し、「夢だった」という世界の頂に立った。そんな日本の若武者への注目度は、ますます高まっていきそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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