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フィギュア

ROCはワリエワが「個人戦の出場資格を有する」と見解。ドーピング問題に公式声明「五輪期間の検査は陰性」【北京五輪】

THE DIGEST編集部

2022.02.11

渦中のワリエワは11日の公式練習には参加している。(C)Getty Images

渦中のワリエワは11日の公式練習には参加している。(C)Getty Images

 予断を許さない状況が続いている。

 2月11日、国際独立検査機関(ITA)は、北京五輪に参加しているロシアオリンピック委員会(ROC)のフィギュアスケーターで、ドーピング疑惑が浮上しているカミラ・ワリエワに関する公式声明を発表した。

 ITAは、2021年12月のロシア選手権で採取したワリエワの検体から、ドーピング防止規定の禁止リストに基づくホルモンおよび代謝調整物質でであるトリメタジジンが検出されたと報告。ロシアのアンチ・ドーピング機関(RUSADA)の管轄下で検体が世界ドーピング防止機構(WADA)に渡されて、分析を行なった結果だとしている。

 これを受け、RUSADAは2月8日に、ワリエワに競技参加の暫定資格停止処分を下し、北京五輪を含むすべての競技会への参加を禁止した。だが、この決定を不服としたワリエワ陣営がRUSADAに異議を申し立て、審問会の末に9日夜に資格停止処分が解除に。北京五輪への参加が認められる状態となった。

 だが、この処分解除に対して国際オリンピック委員会(IOC)、WADA、そして国際スケート連盟(ISU)が異議を唱え、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴すると発表した。本来であればIOCが資格停止を下せると思えるが、検査が行なわれたのがオリンピックに関連しない大会での出来事のため、CASの判断に委ねることになったとみられる。
 
 この発表の後、ロシアオリンピック委員会(ROC)がプレス向けにリリースを発表。経緯についてはITAの発表になぞったものを繰り返したうえ、「この検体はオリンピック競技大会の期間に関するものではないことを考慮した」とし、現時点でオリンピックの競技に参加する資格を有しているという見解を述べている。

「ROCは2022年1月のフィギュア欧州選手権後に当該競技者から採取したドーピング検体およびオリンピック大会中に採取した検体が陰性であったことを注視している。また、中国に派遣したチームが獲得したオリンピック金メダルを保持するために徹底的な措置を講じる」

 リリースの末尾にはロシア・フィギュアスケート連盟の名も書き添えられており、「競技者の誠実さ、純粋さに疑いを持たず、事件の状況を明らかにするためにあらゆる努力をし、競技者に必要な包括的な支援とサポートを提供する」としている。

 同競技は2月15日にショートプログラム、17日にフリースケーティングが行なわれる。ITAは15日までの判決を希望しているとしており、CASでの裁定が注目される。

構成●THE DIGEST編集部

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