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ドイツの男子ジャンプ選手が“相次ぐ騒動”に怒り!「タカナシは精神的に参っていた」【北京五輪】

THE DIGEST編集部

2022.02.14

高梨(右)らが涙したスキージャンプの混合団体戦。その騒動にドイツのエースであるガイガー(左)が持論を展開した。(C)Getty Images

高梨(右)らが涙したスキージャンプの混合団体戦。その騒動にドイツのエースであるガイガー(左)が持論を展開した。(C)Getty Images

 選手たちからも、改善を求める声が上がっている。スーツ規定違反で失格者が相次いだ2月7日のスキージャンプの混合団体戦だ。

 男女の精鋭たちが集結した同競技で波紋を広げているのは、着用するスーツに関する問題だ。日本の高梨沙羅ら4か国の5人の選手が「規定違反」という理由で失格となる異例の事態に発展した。

 人目をはばからずに涙を流した高梨は「どうかスキージャンプという素晴らしい競技が混乱ではなく選手やチーム同士が純粋に喜び合える場であってほしいと心から願います」と、ドイツのカタリナ・アルトハウスは「私たちのスポーツが台なしになり、アスリートとその夢は壊された」と、それぞれ主張。周囲にやりきれない想いをアピールし、これも話題となった。

 もっとも、騒動となった原因は明らかになりつつある。それはマテリアル・コントローラー(道具のチェック)の手法だ。

 現時点で状況は不透明ではあるが、女子選手のマテリアルコントロールを務めたポーランド人のアガ・バチコフスカ氏のチェック方法や、男子選手の担当だったフィンランド人のミカ・ユッカラ氏の“介入”など、「審査が通常の大会とは異なっていた」という証言は絶えない。

 各国メディアでも、「茶番」や「惨事」と言われたこの一戦について「ありえない出来事だ」と論じたのは、ドイツ代表のカール・ガイガーだ。
 現地時間2月12日に行なわれた男子個人ラージヒル決勝で、自身もスーツ違反の可能性を指摘されている29歳は、ドイツ衛星放送『Sky Sport』のインタビューで、「オリンピックという舞台は誰もがプレッシャーにさらされている。だから、何かが起きた時にはいつも以上の非難を受ける」とコメント。そして、問題の団体戦について「あれ以上の失態は他にないと思う」と怒りを滲ませた。

「とくに女子選手たちは大きなダメージを受けたと思う。タカナシは精神的に参っていたよね。アルトハウスもそうだ。審判員が、自分がどうジャッジしたのかも正確に把握しているか定かじゃないなんて、やっぱりおかしいと思う」

 ガイガーの言葉からにじみ出る通り、各国の選手やチーム関係者の困惑はいまだ解けていない。それだけに国際スキー連盟の早急かつ最適な改善が求められるが、はたして……。

構成●THE DIGEST編集部


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