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スーパーショット連発の“メガネ先輩”は「絶対に勝ちたかった」。崖っぷちで迎えた日韓戦の舞台裏【北京五輪】

THE DIGEST編集部

2022.02.15

アイスに苦戦した日本を尻目にスーパーショットを連発したキム・ウンジョン(左)。そのコントロールされた一投で勝利を手繰り寄せた。(C)Getty Images

アイスに苦戦した日本を尻目にスーパーショットを連発したキム・ウンジョン(左)。そのコントロールされた一投で勝利を手繰り寄せた。(C)Getty Images

 洗練されたショットが次々と決まった。“メガネ先輩”ことカーリング女子韓国代表のキム・ウンジョンだ。

 2月14日、北京五輪のカーリング女子1次リーグ第6戦が行なわれ、日本代表のロコ・ソラーレは韓国に5-10で敗れた。

 午前中のアメリカ戦に6-8で敗戦していた韓国は、負けが先行し、準決勝進出に向けて崖っぷちに立たされていた。そうしたなかで迎えたライバルとの一戦で冴えたのは、チームの精神的支柱でもあるスキップ、キム・ウンジョンの正確無比なショットだった。

 1点を追っていた第3エンド、狙いすましたようにダブルテイクアウト(相手の2つのストーンを弾き出すこと)を決め、3点を取る“ビッグエンド”(1エンドに3点以上を取ること)を創出。さらに日本にミスが出てチャンスが舞い込んだ第6エンドでは、難なくドローショットを決めた。

 驚くべきは圧倒的な精度の高さだ。試合後の公式スタッツでは、キム・ウンジョンのショット成功率は90%で、ドロー成功率も85%に上った。彼女の投じるストーンの正確性を如実に物語る数値と言えるだろう。
 
 負けられない大一番で高い集中力を発揮した。そんな31歳のベテラン戦士は、試合後に韓国メディア『News1』など複数メディアの取材に応じ、「絶対に日本に勝ちたかった」と語った。

「何よりも、状況的に勝たないといけない試合だったから勝ちたかった。もちろん、プレッシャーや緊張はあったし、日韓戦でナーバスにならなかったと言ったら嘘になる。でも、とにかく私たちは勝ちたいという気持ちが強かった。過去に2回も負けましたけど、集中すれば問題ないと思っていた」

 さらにスキップ対決が注目された日本の藤澤五月については、「彼女にというよりも、日本に勝ちたい一心だったから、とくに気にならなった」としつつ、「本当に素晴らしい選手だと思う。ショットや至る所でのセンス、それから冷静な試合運びは、私も多く学ぶところがある」と褒めた。

 並々ならぬ闘志を前面に勝ち切った“メガネ先輩”を擁する韓国。日本が、このリベンジを果たす場は、今大会中にやってくるのか。両チームの今後の戦いから目が離せない。

構成●THE DIGEST編集部

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