あと一歩のところで、連覇の夢はついえた。

　現地２月15日、北京五輪・スピードスケートの女子団体パシュート（追い抜き）決勝が行なわれ、平昌五輪に続く２連覇を狙う日本（高木美帆、高木菜那、佐藤綾乃組）はカナダと対戦。残り半周で0.32秒の差をつけて最終コーナーに差し掛かったところで、最後尾を滑っていた高木菜がバランスを崩して転倒してしまう。カナダが初優勝を飾り、日本は銀メダルに終わった。

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　テレビの前で思わず悲鳴を上げたファンは多かっただろう。それでも五輪の晴れ舞台で銀メダルを獲得した事実に変わりはなく、ネット上には高木菜への労いや励ましの言葉、エールなどが続々と書き込まれた。これに興味深く反応したのが、カナダのテレビ放送局『CBC』のニック・マレー記者である。

　率直に「まあ好奇心からだったんだけど」と前置きしたうえで、「女子団体パシュートの最後のターンで倒れたタカギ・ナナへのツイートを検索してみたんだ」という。そして、４枚の画像を展開して次のように綴った。

「これはかならずしもすべてを網羅したものではないけど、少なくともコメントの上位に示されていたものだ。日本人のツイッターはなんて支援的なんだろうか。素晴らしいよ」

　貼られた画像上には日本語で「自分を責め過ぎないでくださいね」や「三人の頑張っている姿に感動しました」「立派なメダルです！」「私か今日から今からあなたの応援していきます」「日本中の皆が心配しているよ。元気だして」といったファンからの言葉が並んでいた。
  『CBC』本体もマレー記者の投稿を紹介し、「本当に感動的だね。世界最大の舞台であってもミステイクは起こるもの」とのメッセージを添えている。

　高木姉妹の戦いはまだ終わらない。妹・美帆は女子1000メートルで今大会初の金メダルに挑み、姉・菜那はマススタートで五輪連覇を狙う。

構成●THE DIGEST編集部

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