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“絶望”からの準決勝進出!カーリング日本の吉田知那美が語った激闘の舞台裏「氷に立つのも難しいような精神状態」【北京五輪】

THE DIGEST編集部

2022.02.18

歓喜の勝利を飾った日本の面々。インタビューエリアでは人目をはばからずに涙を流した。(C)Getty Images

歓喜の勝利を飾った日本の面々。インタビューエリアでは人目をはばからずに涙を流した。(C)Getty Images

「ホント? うそでしょ?」

 吉報が届き、思わず声が漏れた。

 2月17日、北京五輪のカーリング女子1次リーグ第9戦が国家水泳センターで行なわれ、日本代表のロコ・ソラーレはスイスに4-8で敗戦。選手たちはリンク上で涙を流し、「もう少しできたなって……」(吉田夕梨花)と後悔の念を口にした。

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 しかし、痛恨の黒星から20分後。4強入りを争っていた韓国がスウェーデンに4-8で逆転負け。これによって準決勝進出が決定。敗戦が決まったと思い込んでフラッシュインタビューの対応に追われていた日本の選手たちは、「うっそー! うそでしょ!」と“絶望”からの復活を喜んだ。

 4年前と酷似する展開だった。平昌では1次リーグの最終戦で同じくスイスに敗戦するも、順位を争っていた米国がスウェーデンに敗れて、準決勝進出が決まった。それだけに喜びと驚きから涙が一気に溢れた。そのなかで「驚きの涙と自分の不甲斐なさ、情けなさ、悔しさだったり……」と語ったのは吉田知那美だ。30歳のサードは、目を潤ませながら振り返った。

「次の試合は全て全部捨てて、前向きな気持ちで、チームで戦えるだけで幸せなので、そういう気持ちで氷に上がりたいなと思っています」
 

 それでも喜びがないわけではない。試合中には、「なんで私はこんなに下手くそなんだろう」(フラッシュインタビューでの本人談)と嘆いたスキップの藤澤五月を励まし続けた吉田知は、こう続けた。

「誰一人かけてもこのチームはダメだった。いろんな準備をしてきたんですけど、思ったようにいかないこともたくさんあった。氷に立つのも難しいような精神状態のなかで、それでもやっぱり私たちは意地でも私たちのカーリングがしたかった。なので、最後まで諦めない姿勢で氷の上に立てたのは私たち“らしかった”と思います」

 18日の準決勝ではスイスとふたたび対峙する。4年前の平昌五輪では、このラウンドで韓国に敗れたが、雪辱を果たせるか。強い絆で結ばれた彼女たちの戦いを興味深く見守りたい。

構成●THE DIGEST編集部

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