その他

種目を変えて五輪初出場を果たしたスキークロスの須貝龍が写真判定で敗退「最後は手の長さの差」【北京五輪】

THE DIGEST編集部

2022.02.18

必死で腕を伸ばしてゴールした須貝龍(右)だったが、わずかに及ばなかった。(C)Getty Imaes

 2月18日、北京五輪のフリースタイルスキー男子スキークロスが行なわれ、須貝龍(すがいりょう/クレブ)が、1回戦の5組に出場。4人で滑り上位2名が進出できる中、3位で1回戦敗退となった。

 2010年から五輪競技となったスキークロスで、アジア勢初のメダル獲得を狙っていた30歳の須貝。まずは組み合わせが決定するタイムトライアルで、1分12秒29を出し、1位のアレックス・フィバ(スイス)の1分11秒94と35秒差の3位に付ける上々の滑り出し。

 1回戦で5番グループに登場した須貝。序盤で少しミスが出て4人中3番でレースが進む。しかし、最後で追い上げて2位とほぼ同時にゴールした。写真判定となったが、指の先ほどのわずかな差で3位となり、準々決勝進出は叶わなかった。

 須貝は元々アルペンスキーの選手だったが、2018年平昌五輪で日本代表になれなかったことを切っ掛けにスキークロスに転向。パワーとスピードを生かして、2021年ワールドカップロシア大会では、2位で表彰台に立った。今季もワールドカップで7位入賞と調子を上げての五輪出場だった。
 
 試合後に、「惜しいですね。悔しいですね」と言葉をふり絞った須貝。「スタートがうまくコントロールできなかったところで、後半勝負と思ったんですが、最後は手の長さの差で決まりました」とレースを振り返った。

 初めてのオリンピックについては、「思っている以上に自分のことをコントロールできました。過度に緊張もせず、ビッグイベントだからこそ得られる経験も多かったと思います」と悔しさをにじませながら話した。

 他の日本人選手は、五輪初出場となる22歳の古野慧(USEN―NEXTグループ)。タイムトライアルで1分13秒46を出し22位に。1回戦では6番グループで出場するも、スタート直後に転倒し、無念の1回戦敗退となった。

「自分でもどうなったのかちょっとわからない」と、試合後に語った古野は、「4年後のオリンピックでメダルを取るのが大きな目標。この経験が生きるように、次につなげられるようにしたい」と前を向いた。

構成●THE DIGEST編集部

【北京五輪PHOTO】日本勢メダル第1号!スキーフリースタイル男子モーグル銅メダルを獲得した堀島行真!