いまや世界規模で"時のひと"となっているのが、フィギュアスケートのロシア人指導者であるエテリ・トゥトベリーゼ氏だ。
現地2月17日、北京五輪・女子フィギュアスケートのシングル(フリー)が開催され、ROC(ロシア・オリンピック委員会)のアンナ・シェルバコワが優勝を飾った。2位にはアレクサンドラ・トゥルソワが入り、トゥトベリーゼ氏の教え子がワンツーフィニッシュ。ドーピング疑惑で揺れるカミラ・ワリエワは珍しくミスを連発して4位で終わったものの、ROCは予想通りの高い総合力を見せつけた。
しかしながら、かならずしもお祝いムードには包まれていない。演技を終えたワリエワに対してトゥトベリーゼ氏が「なぜ諦めたの? 説明しなさい!」と詰問する様子が映像で流されると、興奮したトゥルソワが「あなたはすべてを知っていた!」とまくし立て、トゥトベリーゼ氏の抱擁を拒絶するという、ショッキングな場面も伝えられたからだ。
IOC(国際オリンピック委員会)のトーマス・バッハ会長もワリエワへの対応について、「あまりにも冷酷な仕打ちだった」とあからさまに批判し、さすがにこれを聞いたトゥトベリーゼ氏は「途方に暮れている」と周囲に漏らすほど、ダメージを受けているようだ。
世界中のメディアが47歳の厳しいスパルタ指導や、運営する育成施設「サンボ70」に関して深堀りするなか、ドイツ全国紙『BILD』はかつて「サンボ70」で氏の指導を受けたフィギュアスケーターを直撃した。現在19歳で、すでに競技生活から引退しているポリーナ・シュボデロワさんだ。
シュポデロワさんがもっとも忘れられない記憶として挙げたのが、トゥトベリーゼ氏に言われた「ゴミはゴミ箱にいなさい!」という暴言だった。
「練習で上手く行かないと、ゴミ箱に閉じ込められたことがあります。練習が終わるまで蓋を開けてもらえず、コーチからは『ゴミはゴミ箱にいなさい!』と言われました」
ドイツの著名なジャーナリストであるハヨ・セペルト記者は、この記事を引用して「もしこの若きスケーターの告発が事実だとしたら、なんと恐ろしいことか」と驚き、「いずれにせよ、クレムリン(ロシア政府)はトゥトベリーゼの若手育成メソッドをいまだ支持している」と糾弾した。
さらにシュボデロワさんは「怪我や疲労くらいで練習は休めません。私は足の指を2本骨折していましたが、それでも反復練習を100回やり、必要なら200回も続けました。患部は真っ青に腫れ上がり、痛くてスニーカーを履けないほどでした」と明かし、「コーチはすべて直接私たちに言います。両親にはいっさいなにも言わず、12歳から16歳の私たちに真正面からぶつけてきます。恐ろしい。だから、彼女に逆らう者などひとりもいませんでした」と当時を振り返った。
北京五輪が閉幕しても、ワリエワのドーピング疑惑はこれからより突っ込んだ審理が行なわれる予定で、トゥトベリーゼ氏をはじめとしたスタッフの関与が取り沙汰されている。若き才能を次から次へと使い捨ててきたなど、批判の声も鳴り止まない。
栄光に彩られてきた「サンボ70」。その周辺はまさに、風雲急を告げている。
構成●THE DIGEST編集部
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現地2月17日、北京五輪・女子フィギュアスケートのシングル(フリー)が開催され、ROC(ロシア・オリンピック委員会)のアンナ・シェルバコワが優勝を飾った。2位にはアレクサンドラ・トゥルソワが入り、トゥトベリーゼ氏の教え子がワンツーフィニッシュ。ドーピング疑惑で揺れるカミラ・ワリエワは珍しくミスを連発して4位で終わったものの、ROCは予想通りの高い総合力を見せつけた。
しかしながら、かならずしもお祝いムードには包まれていない。演技を終えたワリエワに対してトゥトベリーゼ氏が「なぜ諦めたの? 説明しなさい!」と詰問する様子が映像で流されると、興奮したトゥルソワが「あなたはすべてを知っていた!」とまくし立て、トゥトベリーゼ氏の抱擁を拒絶するという、ショッキングな場面も伝えられたからだ。
IOC(国際オリンピック委員会)のトーマス・バッハ会長もワリエワへの対応について、「あまりにも冷酷な仕打ちだった」とあからさまに批判し、さすがにこれを聞いたトゥトベリーゼ氏は「途方に暮れている」と周囲に漏らすほど、ダメージを受けているようだ。
世界中のメディアが47歳の厳しいスパルタ指導や、運営する育成施設「サンボ70」に関して深堀りするなか、ドイツ全国紙『BILD』はかつて「サンボ70」で氏の指導を受けたフィギュアスケーターを直撃した。現在19歳で、すでに競技生活から引退しているポリーナ・シュボデロワさんだ。
シュポデロワさんがもっとも忘れられない記憶として挙げたのが、トゥトベリーゼ氏に言われた「ゴミはゴミ箱にいなさい!」という暴言だった。
「練習で上手く行かないと、ゴミ箱に閉じ込められたことがあります。練習が終わるまで蓋を開けてもらえず、コーチからは『ゴミはゴミ箱にいなさい!』と言われました」
ドイツの著名なジャーナリストであるハヨ・セペルト記者は、この記事を引用して「もしこの若きスケーターの告発が事実だとしたら、なんと恐ろしいことか」と驚き、「いずれにせよ、クレムリン(ロシア政府)はトゥトベリーゼの若手育成メソッドをいまだ支持している」と糾弾した。
さらにシュボデロワさんは「怪我や疲労くらいで練習は休めません。私は足の指を2本骨折していましたが、それでも反復練習を100回やり、必要なら200回も続けました。患部は真っ青に腫れ上がり、痛くてスニーカーを履けないほどでした」と明かし、「コーチはすべて直接私たちに言います。両親にはいっさいなにも言わず、12歳から16歳の私たちに真正面からぶつけてきます。恐ろしい。だから、彼女に逆らう者などひとりもいませんでした」と当時を振り返った。
北京五輪が閉幕しても、ワリエワのドーピング疑惑はこれからより突っ込んだ審理が行なわれる予定で、トゥトベリーゼ氏をはじめとしたスタッフの関与が取り沙汰されている。若き才能を次から次へと使い捨ててきたなど、批判の声も鳴り止まない。
栄光に彩られてきた「サンボ70」。その周辺はまさに、風雲急を告げている。
構成●THE DIGEST編集部
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