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悔しき銀メダルも“快挙達成”。カーリング日本の面々は試合後に何を語った?「すべてを否定するのはもったいない」【北京五輪】

THE DIGEST編集部

2022.02.20

決勝で敗れたものの、笑顔を浮かべた日本の選手たち。大会を通して常に相手を敬った彼女たちは、カーリング精神を貫いた。(C)Getty Images

 惜しくも勝利とはならなかった。しかし、選手たちからは感謝の言葉が溢れ出た。

 2月20日、北京五輪のカーリング女子決勝が国家水泳センターで行なわれ、日本代表のロコ・ソラーレはイギリスに3-10で敗戦。史上初の大舞台での勝利とはならず、銀メダルとなった。

 終盤戦の一発が響いた。序盤から日本がチャンスを決めきれないなかで、先手を取ったイギリスは、4-1とリードした第7エンドに、名スキップのイブ・ミュアヘッドが4点をもぎ取るスーパーショットを炸裂。これでビッグエンドを作られた日本は、反撃の術を見いだせないまま屈した。

 試合内容だけを見れば、相手にペースを握られ、満足できるものではない。しかし、史上初となる決勝にまで勝ち進んだのは、間違いなく称賛に値する快挙だ。ゆえに選手たちも感慨深げに語る。
 
 試合後のフラッシュインタビューに応じたリードの吉田夕梨花は、「負けてしまったんですけど、4年前に立ちたかったアイスに今まで支えてくれたみんなで乗れた。このチームでファイナルに上がれたことを結果以上に誇りに思う。ファイナルってやっぱりいいなって思いました」とコメント。さらにセカンドの鈴木夕湖は、「正直、結構悔しい想いはある」と語りながらも、こう続けた。

「ここまで来るまでに、本当に沢山の方々に支えてもらった。それこそトライアルで戦った男子、女子の全チームのおかげでここまで来れたと思う。銀にはなってしまったんですけど、本当に"日本"で勝ち取ったメダルなのかなと思います」

 さらにサードの吉田知那美も「今は悔しい気持ちがある。でも、この1試合の負けですべてを否定するのはもったいない。4年間、本当によく頑張ったなと思う」と吐露。大会を通してハイパフォーマンスを披露した藤澤五月も「こんな悔しい表彰式ってあるんだなって思ってます(苦笑)」と語ったうえで、心境を打ち明けた。

「こうやってひとつメダルの色も変わったんですけど、正直まだ悔しさの方がある。でも、ここまでこのメンバーで最終日までプレーできたのは、本当に凄く嬉しい。私はこのチームを誇りに思う」

 強豪国のカナダが4強にも勝ち上がれないハイレベルなトーナメントを勝ち抜き、ファイナルまで勝ち進んだ日本。彼女たちは北京で残した課題を、4年後のミラノで果たせるのかに注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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