ロシア・フィギュアスケート界を代表する名コーチ、エテリ・トゥトベリーゼ氏。しかし、先の北京五輪において、結果を出し続けてきた彼女の指導法は悪い意味で、世界規模でクローズアップされた。
発端となったのは、現地時間2月17日に行なわれた女子フィギュアスケートのフリースケーティングだった。ドーピング騒動に揺れた愛弟子のカミラ・ワリエワが、演技中にミスを連発。本人は涙ながらに戻ってきたのだが、そこでトゥトベリーゼ氏は「戦うのをやめたわね。なぜ途中で諦めたの? 説明しなさい」と詰問。一連の振る舞いがライブ中継で映し出されて、波紋を広げた。
15歳に対する非情な振る舞いが批判の的となった。ウクライナ出身のドイツ人フィギュアスケーター、アリョーナ・サフチェンコは、欧州衛星局『EUROSPORT』で「自分のアスリートをあんな風に扱ってはいけない」とキッパリと断じたほどだ。
トゥトベリーゼ氏の行き過ぎた指導方法に対するバッシングは、各国メディアや識者間で日々エスカレートしている。そんななかで支持の声が根強く上がるロシア国内でも、その在り方を問うた選手がいる。元世界選手権覇者のエリザベータ・トゥクタミシェワだ。
ロシア・フィギュアスケート界の名伯楽であるアレクセイ・ミーシン氏の指導を受ける25歳は、国内のニュース系YouTubeチャンネル「Editorial」のインタビューで、トゥトベリーゼ氏とそのチームに対する考察を披露した。
「選手たちは13歳から15歳と本当に若いですからね。コーチの言うことを聞きいれるのが正しいと思う。それに私は彼女たちのやり方が残酷だとは思わない。それは単なる選手への厳しさ。選手や周囲から尊敬され、愛される厳しいコーチこそが本来の姿だと思う」
一方で、「でも、私はあの体制下では滑れないと思う」と語るトゥクタミシェワは、「高い成果を上げる方法がそれだけだとは思わないから」と持論を続けた。
「私はコーチと対話をしながら、時にはコーチが私に相談をしてくれるような関係性が好き。アレクセイ(・ミーシン)は私を怒鳴ったりは決してしない。彼と私はいつも信頼し、尊敬しあえる関係だった。だから、私は世界チャンピオンとヨーロッパチャンピオンになることができた」
ロシア国内では、母国に栄誉をもたらしてきた功労者を称えるムードが高まっている。そんな状況下にあって、異論を唱えたトゥクタミシェワの意見は興味深いものだと言えそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
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発端となったのは、現地時間2月17日に行なわれた女子フィギュアスケートのフリースケーティングだった。ドーピング騒動に揺れた愛弟子のカミラ・ワリエワが、演技中にミスを連発。本人は涙ながらに戻ってきたのだが、そこでトゥトベリーゼ氏は「戦うのをやめたわね。なぜ途中で諦めたの? 説明しなさい」と詰問。一連の振る舞いがライブ中継で映し出されて、波紋を広げた。
15歳に対する非情な振る舞いが批判の的となった。ウクライナ出身のドイツ人フィギュアスケーター、アリョーナ・サフチェンコは、欧州衛星局『EUROSPORT』で「自分のアスリートをあんな風に扱ってはいけない」とキッパリと断じたほどだ。
トゥトベリーゼ氏の行き過ぎた指導方法に対するバッシングは、各国メディアや識者間で日々エスカレートしている。そんななかで支持の声が根強く上がるロシア国内でも、その在り方を問うた選手がいる。元世界選手権覇者のエリザベータ・トゥクタミシェワだ。
ロシア・フィギュアスケート界の名伯楽であるアレクセイ・ミーシン氏の指導を受ける25歳は、国内のニュース系YouTubeチャンネル「Editorial」のインタビューで、トゥトベリーゼ氏とそのチームに対する考察を披露した。
「選手たちは13歳から15歳と本当に若いですからね。コーチの言うことを聞きいれるのが正しいと思う。それに私は彼女たちのやり方が残酷だとは思わない。それは単なる選手への厳しさ。選手や周囲から尊敬され、愛される厳しいコーチこそが本来の姿だと思う」
一方で、「でも、私はあの体制下では滑れないと思う」と語るトゥクタミシェワは、「高い成果を上げる方法がそれだけだとは思わないから」と持論を続けた。
「私はコーチと対話をしながら、時にはコーチが私に相談をしてくれるような関係性が好き。アレクセイ(・ミーシン)は私を怒鳴ったりは決してしない。彼と私はいつも信頼し、尊敬しあえる関係だった。だから、私は世界チャンピオンとヨーロッパチャンピオンになることができた」
ロシア国内では、母国に栄誉をもたらしてきた功労者を称えるムードが高まっている。そんな状況下にあって、異論を唱えたトゥクタミシェワの意見は興味深いものだと言えそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
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