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「非常にバランスが取れている」アルファタウリの順位は!? F1合同テストの全10チームを専門メディアがランク付け

THE DIGEST編集部

2022.02.28

アルファタウリに所属する角田。新レギュレーション下でどのようなパフォーマンスを見せるか注目が集まっている。(C)Getty Images

 F1は2月23~25日にバルセロナで合同テストが行なわれ、全10チーム21人(アルファロメオはリザーブのロバート・クビサも参加)のドライバーがそれぞれの新型マシンを駆り、精力的に走行をこなした。

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 新レギュレーション下でのこれまでと全く異なるマシンのシェイクダウンにより、例年以上に重要となるこの場において、各チームは様々なテストを行ない、データ取りに専念した。英国のモータースポーツ専門メディア『THE RACE』は、そんな3日間における各チームのパフォーマンスから、現時点でのランキングを発表している。

1位:メルセデス
2位:レッドブル
3位:マクラーレン
4位:フェラーリ
5位:アストンマーティン
6位:アルファタウリ
7位:ウィリアムズ
8位:アルピーヌ
9位:ハース
10位:アルファロメオ

 それぞれ異なる状況下での走行で、ベストタイムの比較はあまり意味がないとされているが、トップ2を占めたルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルのメルセデスが1位となった。

 同メディアは、新加入のラッセルがいきなり好タイムを出せたこと、例年通りに何が最善かという明確なビジョンを持ってテストを行なったこと、そして何より車の動きの良さを列挙。一方で2日目はフロントエンドが不安定で、他車よりも難しいアンダーステアの傾向にあるとも指摘している。

 続いて昨季、マックス・フェルスタッペンをワールドチャンピオンに引き上げたレッドブルについては、それゆえに(新車開発よりもチャンピオンシップ制覇を優先したため)2022年は出遅れの危険性も懸念されたものの、短い期間で最大限の成果を出したと評価。マシンについては、「フェラーリのように安定していて扱いやすそう見える」という。
 
 3位のマクラーレンから5位のアストンマーティンについては、やはり車の安定性が高評価の対象になっている。そして昨季のチャンピオンシップの順位と同様に6位となったアルファタウリについては、レッドブルのパーツを多く使用しながらも、同チームの「クローン」とはならず、フロントや空力面でオリジナリティーを追求している点を称賛し、この点に同チームの強みがあると指摘した。

 またマシンについては「非常にバランスが取れており、安定性もあり、ドライバーは正確なコーナリングがしやすいだろう」と、ここでも高評価。合同テストで見つかったネガティブな点として「ピエール・ガスリーがクラッシュしたことで、テストが早期に終了したのは残念だった」としている。

 7位のウィリアムズについては、ラッセルの後釜に収まったアルボンについては期待できるものの、新たなチーム人事が落ち着くのに時間がかかりそうであること、またグリップ不足の傾向が見られたことを不安材料に挙げた。

 昨季はチャンピオンシップの5位につけたアルピーヌはライバルに比べて安定性が見えずに8位、9位のハースはグリップ不足も含めて車全体の性能に相変わらず不安があり、最下位のアルファロメオは信頼性の低さで走行距離を稼げなかったことが大きかった。

 このような評価が来月のバーレーンで、どのような変化を見せるか。そして、新シーズンの開幕後には、どのような勢力構図が描かれるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部