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「勝利と平和を意味した」胸元の“Zマーク”で猛批判を浴びたロシア体操選手が弁明!「ウクライナ代表の振る舞いに反応しただけだ」

THE DIGEST編集部

2022.03.09

大騒動に発展した体操W杯での“Zマーク問題”。渦中のクリアクがついに口を開いた(写真はイメージ)。(C)Getty Images

大騒動に発展した体操W杯での“Zマーク問題”。渦中のクリアクがついに口を開いた(写真はイメージ)。(C)Getty Images

 体操のワールドカップ・カタール大会で物議を醸したイワン・クリアクが、自身の行動について弁明した。
【関連画像】ベルニャエフが投稿した、クリアクの“Zマーク写真”

 20歳のROC(ロシア・オリンピック委員会)代表は、現地時間3月6日に行なわれた同大会の男子平行棒で3位に入り、銅メダルに輝いた。ハプニングはその表彰式で起こる。壇上に上がり、金メダルのイリヤ・コフトゥン(ウクライナ)の横に並んだクリアクの胸元に、白いテープで作った「Z」の文字が貼られていたのだ。「Z」マークはウクライナに侵攻したロシア軍の戦車や車両に描かれているもので、侵攻を支持するシンボルとなっている。

 これに対して、世界中から大バッシングが沸き上がった。ウクライナ体操界の英雄であるオレグ・ベルニャエフも苦言を呈したひとりだ。リオ五輪・個人総合で内村航平と歴史に残る名勝負を演じた28歳は、「もちろん謝罪が必要だろうが、もうこれでロシア人に『スポーツと政治は別だ』と叫ばせちゃいけないぞ」と力を込めた。

 なぜそのような行為に及んだのか。当のクリアクがロシアに帰国後、地元メディアに想いを語った。『Sport24』が伝えている。

 クリアクは表彰式を前に、大会運営側から「(ROCの)旗を隠すようにと言われた。だから貼ったんだ」と説明。そのうえで「考えられる、なにもかもが禁止されていた。だから僕は“どこから来たのか”を示したかった。それだけだよ」と続けた。さらに、「結果を恐れてはいなかったよ。だって誰かを傷つけようと思ってやったわけではないし、“Z”は“勝利”と“平和”を意味するものだったのだから」と強調する。

 そして、ウクライナ代表団の振る舞いがきっかけだったと主張した。

「ウクライナ代表の選手たちは僕たちに酷い仕打ちをしてきた。あんな風に仕掛けてくるなんて……ちゃんと見てほしいんだ。最初に政治的なアクションを起こしたのは彼らだよ。僕はあの振る舞いに反応して(テープを)貼っただけさ。国旗に身を包み、大声で『ウクライナに栄光あれ!』と叫びながら入場してきたんだ。大会規則に反する行為だと思うけど、彼らはそれをやった。いますぐ僕たちに大会から撤退するよう、要求もしてきたしね。僕たちはなにも悪いことを言ってもやってもいないのに。僕は、やるべきことをやったと信じている」
 

 まるで後悔の念はないようだ。加えてクリアクは、ロシア・テレビ局『RT』の取材に対して「僕たちの軍隊の映像を見て、あの“Z”がなにを意味するのかを知った。僕も自分の立場を示すべきだと感じたんだ。ずっと僕は“勝利”のために闘い、“平和”のためにプレーしてきたからね」とも答えている。

 FIG(国際体操連盟)は「ショッキングな振る舞い」と断じ、「(独立機関の)体操倫理財団にクリアクの懲戒手続きを開始するように求めた」との声明を発表。現地時間3月7日から、ロシアとベラルーシの選手と関係者はFIGが管轄する国際大会への出場を禁じられている。

構成●THE DIGEST編集部

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