バレーボール

バレーボール協会の新会長に川合俊一就任へ!組織改革や財務改善など課題は山積も期待されるものは?

北野正樹

2022.03.17

明るいキャラクターで親しまれている川合氏。JVAの会長の任務を託され信頼回復に努める。写真:産経新聞社

 3月17日、日本バレーボール協会(JVA)の新しい会長に、日本ビーチバレーボール連盟(JBV)会長でタレントの川合俊一氏(59)が就任することが確実となった。

 嶋岡健治・前会長がビーチバレーを巡る診断書偽造などの不祥事で会長職を解任され、空席になっていたが、同日に開かれたJVA理事会で会長候補として理事就任が承認。同18日の評議員会で選出された後、22日に開かれる臨時理事会で正式決定する運びとなっている。

 不祥事で会長や事務局長などが解職されるなど、混乱が続いていたJVA。そこで新しい舵取り役として、白羽の矢を立てたのは、日本代表としてかつてバレー人気を支え、ビーチバレーの第一人者でタレントとしてテレビでもおなじみの川合氏だった。

 会長代行を務めてきた河本宏子副会長は、川合氏を次期会長を選考するにあたり、「情熱を持ってJVAを発展させてくれる人」「ガバナンスを構築してくれる人」を挙げてきた。

 川合氏は、ミドルブロッカーとして日本体育大学在学中から日本代表入りし、卒業後に富士フイルムに入社。1984年のロサンゼルス、88年のソウル両五輪に出場、主将も務めた。90年に退社後はプロのビーチバレー選手に転向。ビーチの普及に努め2007年からはJBV会長に就任。トヨタ自動車ビーチバレー部の総監督兼GMも務めている。また、スポーツ情報番組のキャスターも務め、タレントとして活動する一方、アスリートのマネジメント会社も経営している。
 
 JVAが川合氏に声をかけたのは、何よりもバレー界に精通し、情熱を持っていて、行動力がある点だ。

 バラエティー番組への出演などで明るいキャラクターばかりが強調されがちだが、実際の川合氏は常にバレーの将来を憂い、発言してきた。JVA理事時代も、交通事故を起こした当時の日本代表監督の去就について厳しい意見を述べている。しかし、バレー関係者によると、「"物を言う理事"として執行部からは煙たがられ、1期だけで再任されることはなかった」という。
 
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