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バレーボール

西田有志と高橋藍の初対戦がついに実現!熾烈な残留争いの決着は最終戦へ

THE DIGEST編集部

2022.03.16

世界最高峰リーグで活躍する西田(左)と高橋(右)。日本のエースは、イタリアでも高い人気を得ている。(C)Getty Images

世界最高峰リーグで活躍する西田(左)と高橋(右)。日本のエースは、イタリアでも高い人気を得ている。(C)Getty Images

 日本代表の西田有志と高橋藍が互いに初シーズンを送るイタリアで直接対決に挑んだ。

【画像】西田有志と高橋藍の貴重なツーショットをチェック!

 世界最高峰リーグで両選手の初対戦が実現したのは、現地時間3月14日セリエA2021-22レギュラーシーズン後半第12節。全13チームのなかで下位2チームが降格となる今シーズン、高橋が所属する12位キオエネ・パドヴァと西田が所属する11位トンノカッリポ・ヴィ―ボバレンティアが残留をかけた戦いに挑み、ホームのパドヴァがセットカウント3-1(22-25、25-22、25-21、25-22)で逆転勝利を収めた。

 イタリア最大手スポーツメディア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』などで取り上げられ現地で注目を集めた対戦は、FIVB(国際バレーボール協会)の運営サイト『Volleyball World』でも、特集記事が公開されるなど世界中のバレーボールファンにとっても大きな関心の的となった。

 MVP(マンオブザマッチ)に3回選出されるなど新天地で絶対エースの座を確かなものにしている西田と、シーズン後半からリーグ参戦を開始した高橋はともにこの試合に先発出場。アウトサイドヒッターが本来のポジションである高橋だが、加入時すでにメンバーが固定されていたチーム事情もあり、監督の意向を受けて石川祐希(パワーバレー・ミラノ)との日本人対決に続きリベロとしてコートに立った。

 西田のエース1本を含む5得点などでヴィ―ボバレンティアが、ミスの目立ったパドヴァを振り切りセットを先取。接戦が続いた第2セット、終盤の連続得点で試合を振り出しに戻したパドヴァが第3セットで序盤からリードを広げていく。劣勢を打開したい西田はブロックを吹き飛ばす強烈な打球やエース2本で孤軍奮闘。高橋は天性の素質を感じさせるディグで相手の強打に対抗したほか、完璧なレセプションでセット連取をもたらす得点を演出する。

 西田はブロックアウトを決めてスタートさせた第4セットで順調に得点を重ね、高橋も落ち着いたレセプションでチームの追加点に貢献する。しかし、両チーム譲らぬ展開で迎えた終盤、それまでほぼミスのなかった西田がコート奥へ放った打球がラインを割ると不運にもブロックアウトを狙った一打が自陣にイン。この試合で22得点を挙げる活躍を見せていた西田に続くプレーも託すが、アタックはブロックに阻まれ3連続失点に見舞われる。この好機を逃さなかったパドヴァが一気に加速して残留に向け大きな勝点「3」を手に入れた。
 
 現地実況は、西田のサーブで、「危険です!危険です!」と毎回声を上げ、ラリー中の豪快なアタックが決まると「大胆不敵」と感嘆。高橋の西田に対する守備では、「タカハシはあげられるか?」「なんという反応!あのニシダの剛速球を拾った!」と叫び、コメントを忘れるほどこの対戦に大興奮の様子だった。

 試合後、西田が高橋の元に駆け寄るとその周りには大勢のファンが詰めかけた。まだイタリア1年目の2人だが、すでに現地のファンを虜にしているようだ。会場を後にして一緒に夕食を楽しんだ2人。高橋がSNSのアカウント上に公開したリラックスした笑顔を見せるレストランでのツーショットには、インスタグラムとツィッターを合わせ、およそ24時間で20万人を超える「いいね!」がつけられている。

 勝点差「2」以内に3チームがひしめく残留争い(13位RCMラヴェンナは降格確定)は、日本時間21日午前2時開始される運命の最終戦で決着。パドヴァは3位モデナ、ヴィ―ボバレンティアは8位チステルナ、もう1チームのヴェローナは7位モンツァと対戦する。

構成●THE DIGEST編集部

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