ウクライナ侵攻が開始してからおよそ３週間。ロシア軍の残虐な攻撃、さらにそれを支持する者たちには、スポーツ界でも非難の声が寄せられている。そのなかで、より強く訴えたのは、フィギュアスケートのアイスダンスで北京五輪に出場したアレクサンドラ・ナザロワ（ウクライナ）だ。

　現地時間３月18日、クリミア半島併合から８年を祝うコンサート行事がモスクワのルジニキ・スタジアムにて開催された。この式典で、彼女は信じたくない光景を目の当たりにしたようだ。

　なんと同イベントに参加したアスリートが、プーチン大統領を支持するシンボルとされる「Z」の文字が入った上着を着用していたのだ。ウクライナに侵攻するロシア軍の戦車や車両に同じく「Z」の文字が入った衣服の着用は、戦争支持をも意味する。
  　北京五輪アイスダンスで銀メダルを獲得したヴィクトリヤ・シニツィナ／ニキータ・カツァラポフ組（ROC=ロシアオリンピック委員会）も、「Z」マークの入った衣服を身に纏って同イベントに参加。これを目の当たりにしたナザロワは、彼らの行動に唖然とした様子で、自身のインスタグラムに以下のように記した。

「少し前のオリンピックではあなたたちをサポートしてあげたのに、今、彼らは我々の国に対する戦争をサポートしている」

　まさに“昨日の友は今日の敵”と、見るに堪えない状況が生み出されている戦争。まずは一刻も早く平和な世界が戻ってくることを祈りたい。

構成●THE DIGEST編集部

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