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ロシア人スキーヤーが唯一「Z」マークを付けずに式典に出席!「政府側に立ちたくない現れ」と伊メディアは見解

THE DIGEST編集部

2022.03.20

クロスカントリースキーで3冠を達成したアレクサンドル・ボルシュノフは、「Z」マークを付けずに式典に参加した。(C)Getty Images

クロスカントリースキーで3冠を達成したアレクサンドル・ボルシュノフは、「Z」マークを付けずに式典に参加した。(C)Getty Images

 現地時間3月18日、モスクワのルジニキ・スタジアムで、クリミア半島併合から8年を祝う式典が開催された。同イベントでは、プーチン大統領の演説をはじめ、国民的歌手によるパフォーマンスが披露された。

 先月の北京五輪で活躍したアスリートらも同イベントに参加。ウクライナへの侵攻による追放が相次いでいるだけに、世界のスポーツ・メディアをざわつかせた。

 最も話題となったのは、選手たちが身につけた衣装だ。フィギュアスケートのアイスダンスで銀メダルを獲得したヴィクトリヤ・シニツィナ/ニキータ・カツァラポフ組やジャンプ団体で銀メダルのイリーナ・アブバクモワやエフゲニー・クリモフらが、ロシア軍やプーチン大統領を支持するシンボルである「Z」の文字が入ったジャケットを着用したのである。

 そんなアスリートのなかで唯一「Z」マークを付けていない選手がいた。北京五輪クロスカントリースキーで3冠を達成(15キロ+15キロ スキーアスロン、50キロマススタート・フリー、4×10キロリレー)したアレクサンドル・ボルシュノフだ。
 
 この25歳の名手に着目したイタリアメディア『Fondo Italia』は、「プーチンはその場にいたアスリートをプロパガンダとして利用していたが、アレクサンドル・ボルシュノフは反対のジェスチャーを示していた」と伝えたうえで、こう評した。

「ボルシュノフがZを身につけなかった事実は、せめてもの救いであり、おそらくチャンピオンは政府側に立ちたくない現れだろう」

 ロシア軍によるウクライナ侵攻は、今やスポーツ界にも及んでいる。平和の祭典を戦い抜いたアスリートとして、正しい道を示してもらいたい。

構成●THE DIGEST編集部

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