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トランスジェンダー競泳女子選手に各界から非難の声! UFC戦士は「自分の娘には公平に争うスポーツをやらせたい」と意見

THE DIGEST編集部

2022.03.24

トーマスの活躍に格闘家であるアデサニヤ(左)やマスビダル(右)も意見を述べている。(C)Getty Images

 男性から女性へ性別変更したトランスジェンダーの競泳選手の存在は、各界でも波紋を広げている。

 議論の発端となったのは、アメリカのペンシルベニア大学に通うリア・トーマスの大会制覇だ。今月17日に開催された全米大学選手権の女子500ヤード(約457メートル)自由形で五輪メダリストを差し置いて優勝。元々男性スイマーとして競技をしていた彼女は、1年以上ホルモン治療し、昨秋から女性として競技に復帰していた。

 文字通りアメリカ大学生ナンバー1を決める大会ではあるものの、東京五輪1500メートル銀メダルのエリカ・サリバンや、同五輪400メートル個人メドレー銀メダルのエマ・ワイアントらが参戦するハイレベルなレースで、トーマスは彼女らに競り勝ったのだ。

 この驚異のレースに競泳選手はもちろんのこと、各国メディアで議論が白熱。大会終了から1週間経ついまも盛んに議論が交わされている。そしてこの話題は他競技へと渡り、世界最大の総合格闘技団体「UFC」のスターであるホルヘ・マスビダル(米国)やイスラエル・アデサニヤ(ナイジェリア)も意見している。
 3人の子どもの父親であるマスビダルは自身のSNSで、「生物学的女性同士で競うスポーツはどんなのが残ってる?」と疑問を投げかけ、「自分の娘には公平に争うスポーツをやらせたい」と競泳界への持論を説いた。

 かたやアデサンヤも、マスビダルと同様にSNSに「人生は時に芸術を模倣する」と綴り、1つの戯画と今大会の表彰台でのトーマスの写真を並べて投稿。同イラストには、筋肉隆々の男性が女性の大会で表彰台の中央に上がる姿が描かれており、2位の女性は複雑な表情を浮かべ、ボロボロの身体となった女性が3位となっている。

 トランスジェンダー選手の女性枠での出場は、筋肉量の違いで不平等が生じると言われている。多様性を認め合うことが求められる現代において、果たして、トーマスのキャリアはどの様に進んでいくだろうか。引き続き注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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