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ワリエワは“ドーピング冤罪”と確信! 露強豪サッカークラブ元会長が言及「胡散臭く、あからさまな演出に見える」

THE DIGEST編集部

2022.04.05

北京五輪期間中にドーピング陽性が発覚したワリエワ。彼女に対する処分は、いまだ明確なものは下されていない。(C)Getty Images

北京五輪期間中にドーピング陽性が発覚したワリエワ。彼女に対する処分は、いまだ明確なものは下されていない。(C)Getty Images

 フィギュアスケート女子シングルのカミラ・ワリエワ(ROC=ロシアオリンピック委員会)は、いまだドーピング疑惑に揺れている。

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 15歳の天才スケーターは金メダルの最有力候補となっていた今年2月の北京五輪で絶望の淵に追い詰められた。団体戦の直後に去年12月のロシア選手権で採取された検体から禁止薬物が出たと発覚したのだ。そのため大会期間中ではあったものの、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は、ワリエワの個人戦出場を巡り聴聞会を開いた。

 その結果、「要保護者」の年齢(16歳未満)であることが考慮され、五輪への継続参加が許可されたワリエワ。しかし、世界中からバッシングを受けた15歳の精神的ダメージは大きく、ショートプログラム(SP)では首位につけたものの、フリースケーティング(FS)でミスを繰り返し、結局4位で大会を終えた。

 ノービス時代から頭角を現し、全国大会も制していたワリエワ。そんな若き偉才の現状を憂うのは、同国の強豪サッカークラブのひとつロコモティフ・モスクワの元会長イリヤ・ゲルクス氏だ。

 2019年にイタリア・トリノで開催されたISUジュニアグランプリファイナルで彼女の演技を観戦し、「弱点がない完璧なスケーター」と称えるゲルクス氏は、地元メディア『Sport Express』で北京五輪での騒動について、こう語った。

「今回スキャンダルが無かったら、カミラは団体戦と個人戦の両方で金メダルを獲得していただろう。しかし少女の心は打ち砕かれた。スポーツ仲裁裁判所(CAS)で7時間を過ごしたんだ! そのストレスでクリーンなルーティンを行なうことは不可能だ」

 心身ともに過酷な環境下で戦い抜いた15歳を慮ったゲルクス氏は、「カミラの無実を確信しています! CASの資料を読みました」とも語り、「検出された禁止薬物の濃度は基準値を大きく下回っていて、分析における技術的なミスの可能性がある、というフレーズが印象的でした。では裁判所で何を話していたんだ!裁判官はどうやって判断したのでしたんでしょうか?自分たちの目で見たの?」と投げかけた。
 
 これまでも複数回ドーピングテストをしているが、昨年12月の検査結果以外はすべて陰性だというワリエワ。これについて、「今回のテスト結果だけなぜこれほど時間がかかったのか誰も説明できていない。新型コロナウィルスにかこつけて、無意味なことを話し合っている」と強調するゲルクス氏は、こう続けている。

「この話は胡散臭いし、あからさまな演出に見える。そして動機がなければならないけど、それはない。ワリエワはなぜドーピングをするのか? 彼女はすでに誰よりも強い」

 果たして、ワリエワの身の潔白は証明されるのか。現在も続いている調査は、今年の8月8日までに完了する見込みだ。

構成●THE DIGEST編集部

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