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「クラッシュは続くだろう」2年目の角田裕毅にトスト代表は寛容な姿勢。21歳の日本人ドライバーは名伯楽が期待する“王者の足跡”を辿れるか?

THE DIGEST編集部

2022.04.05

今季初戦のバーレーンGPで8位入賞した角田。今週末に第3戦の豪州GPに臨む。(C) Getty Images

今季初戦のバーレーンGPで8位入賞した角田。今週末に第3戦の豪州GPに臨む。(C) Getty Images

 F1でのキャリア2年目となるアルファタウリの角田裕毅。昨季はルーキーゆえの浮き沈みの激しい1年を過ごしたが、今季はその経験を活かしてチームへのさらなる貢献が期待される。

 開幕戦バーレーン・グランプリ(GP)では見事に8位入賞を遂げてポイントをチームにもたらすも、続くサウジアラビアGPでは相次ぐマシントラブルでコースに出ることすら叶わなかった。走行できたセッションでは、安定したパフォーマンスを発揮しており、成長ぶりを窺わせているだけに、本人が語っているように、2022年型車「AT03」の信頼性を高めることが求められている。
 
 このような日本人ドライバーに対し、アルファタウリのフランツ・トスト代表はオランダのF1専門メディア『RN365』のインタビューで、「ユウキが今季、より安定して速くなることを願っている」と期待をかけながらも、「クラッシュなどは、まだ続くだろう。私は、訓練をして良いレベルに達するには、3年はかかると、いつも言っている」として、長い目で見守る必要があると、改めて主張した。

「F1での1年目は、完全に学習のためのものだ。それはドライビングに関してではない。むしろ、ドライビングは一番簡単なものだ。技術面の習得、マーケティングの面の活動、プレス対応など、全てのことにおいて、ルーキードライバーは毎週、新たなことに直面することを余儀なくされる」と持論を述べるチーム代表は、2年目を迎えた角田のキャリアを、ポジティブに展望している。

「ユウキの未来が成功に満ちたものであることを確信しているし、彼はそれを実現するはずだ。この先、どうなるか見守っていこう」

 トスト代表はまた、過去にチームに在籍したドライバーにも言及し、トロロッソ(アルファタウリの前身チーム)からレッドブルに昇格してワールドチャンピオンに輝いたセバスティアン・ヴェッテル、マックス・フェルスタッペンは例外的な存在であると認めながらも、その荒っぽいドライビングから「クラッシュキッド」とも称される時期があった後者について、以下のように指摘している。

「レッドブル昇格後の初戦(2016年スペインGP)でメルセデス勢の同士討ちによりいきなり優勝を飾ったが、実際のところ、彼がチームで落ち着くには少し時間がかかった。トロロッソを離れた後、幾つかの出来事が起こっており、これは彼にも学ぶ時間がもっと必要だったことを示している」
 
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