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「1200億円の補償は誰が?」と恨み節も。ロシアから“ユニバーシアード2023”の開催権も剥奪か

THE DIGEST編集部

2022.04.30

2013年大会の開会宣言を行なうプーチン大統領。ロシアは10年ぶりに“ユニバー”を開催できるのか。(C)REUTERS/AFLO

2013年大会の開会宣言を行なうプーチン大統領。ロシアは10年ぶりに“ユニバー”を開催できるのか。(C)REUTERS/AFLO

 スポーツ界で相次ぐロシアへの厳しい制裁措置。選手やコーチの国際大会への出場を禁止するだけでなく、ロシア国内で開催予定だった世界大会の開催も続々と中止に追い込まれている。
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 そんななか、新たな情報が更新された。国際大学スポーツ連盟(FISU)は現地4月28日にリリースを発表。2023年にロシアのエカテリンブルクで行なわれる予定の「世界ユニバーシティー大会」について、その開催権を一時的に“凍結”するというものだ。

 かつて「ユニバーシアード」として広く認知されていた伝統の大会で、2020年夏に大会名称が変更された。2年おきに開催される、世界の大学生アスリートたちが競うスポーツの祭典だ。昨年はパンデミックによって開催延期となり、今年6~7月に中国・成都で3年ぶりに実施される。続けて来年も開催され、そのホストシティーが第33回大会のエカテリンブルクというわけだ(ロシアは2013年にも夏季大会を開催している)。

 FISUは今年の成都大会に関して、すでにロシアおよびベラルーシ選手団の参加資格を剥奪している。そして今回の開催権の凍結についてはウクライナ侵攻への関連付けはなく、あくまで「選手たちの安全性を確保する必要がある」としたうえで、11月の理事会で最終判断を下す見込みだ。
 

 とはいえ、半年後にロシアの国際的な立場が改善されている可能性は低く、開催権の剥奪または大会中止が現実味を帯びる。ロシアのスポーツメディア『Sport Express』は「きわめて厳しい状況だ。またしても貴重なスポーツにおける国際交流の場が奪われるかもしれない」と記し、次のように論じている。

「世界ユニバーシティー大会の開催準備には640億ルーブル(約1200億円)以上が費やされてきた。我が国の学生スポーツの発展をエカテリンブルクが担うべく、今後も新たな施設が建設される予定だ。いったいこの巨額の出費を誰が補償してくれるのか。無事に開催されることを期待したい」

 ウクライナ侵攻作戦が始まって以降、ロシア国内で開催予定だった世界バレーボール選手権(男子)、世界チェス選手権予選、世界水泳、世界アイスホッケー選手権、さらにはサッカーのUEFAチャンピンズ・リーグなど様々なビッグイベントが軒並み中止となり、代替国での開催に切り替えられている。各スポーツの競技連盟は損失補償を含む異議を申し立てているが、CAS(スポーツ仲裁裁判所)には正式な訴状などは届いていない。

構成●THE DIGEST編集部

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