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格闘技・プロレス

UFCライト級王者が前日計量で王座剥奪! 0.5ポンドの体重超過も試合続行の“異常事態”が物議「誰もが失望している」

THE DIGEST編集部

2022.05.07

体重超過でベルトを失ったオリベイラ。「仕方ない」と強気を貫いた当人には風当たりが強まっている。(C)Getty Images

体重超過でベルトを失ったオリベイラ。「仕方ない」と強気を貫いた当人には風当たりが強まっている。(C)Getty Images

 予期せぬ“違反”が波紋を広げている。

 事件が起きたのは、現地時間5月7日に米国アリゾナ州フェニックスで開催される総合格闘技イベント『UFC 274』に向けた前日計量だ。大会のメインカードとなるライト級(155ポンド=70.3キロ)タイトルマッチに王者として臨むチャールズ・オリベイラ(ブラジル)が体重超過を犯したのである。

 オリベイラの体重は155.5ポンド(70.53kg)。合格ラインからは0.5ポンド(226グラム)のオーバーだった。挑戦者のジャスティン・ゲイジー(米国)は155ポンドという完璧な数値で計量パスしたこともあり、計量後のセレモニーでは、会場から大きなブーイングと罵声が飛び交った。

 わずかとはいえ、体重超過を犯したオリベイラはその場で王座を剥奪された。また、興行の兼ね合いから7日の試合は続行される運びとなったが、ゲイジーが勝利しなかった場合には、空位となると合わせて発表された。

 もっとも、オリベイラがブーイングを意に介する様子は見せなかった。自信満々な表情でゲイジーとフェイスオフを行なった32歳は、「起きてしまったことは仕方がない」と開き直り、「明日はチャールズ・オリベイラが世界に衝撃を与える」と強気な姿勢を貫いた。

 だが、やはり違反を犯した王者とのタイトルマッチが行なわれるのは、文字通りの“異常事態”だ。ゆえにゲイジーが「この状況はどうかしているし、馬鹿げている」と言い残したように、オリベイラへの風当たりは強まる一方である。ライト級のファイターであるポール・フェルダー(米国)は一連の騒動について「悲しき日」というハッシュタグをつけ、自身のツイッターで、次のように厳しい言葉を発信した。

「彼(オリベイラ)はまだ闘うことを望んでいるというのか。俺はチャンプに恨みがあるわけじゃない。だけど、これは恥ずべきことだ。そして正直言って、ジャスティン(・ケイジー)に同情するよ。この階級にいる誰もが失望している」

 騒動のなかで行なわれる大一番はいかなる結果となるのか。仮に“元チャンプ”が勝利するとなれば、批判の声はより一層強まりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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