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格闘技・プロレス

井上尚弥も「簡単じゃない」と認める階級上げに苦戦!? それでもカネロの闘志は消えない「他人が恐れる挑戦がしたい」

THE DIGEST編集部

2022.05.09

ビボル(左)の技巧とパワーに屈したカネロ(右)。階級上げの難しさに直面したメキシコの王だが、彼の闘志は消えていない。(C)Getty Images

ビボル(左)の技巧とパワーに屈したカネロ(右)。階級上げの難しさに直面したメキシコの王だが、彼の闘志は消えていない。(C)Getty Images

「世界最強」の男が喫した9年ぶりの敗戦は、世界に小さくない衝撃をもたらした。

 現地時間5月7日にアメリカ・ラスベガスで行なわれたWBA世界ライトヘビー級タイトルマッチで、4団体統一世界スーパーミドル級王者のサウル・アルバレス(メキシコ)が、王者のドミトリー・ビボル(ロシア)に判定負けを喫した。メキシコの英雄が黒星を喫するのは、2013年9月のフロイド・メイウェザーJr.(アメリカ)戦以来の出来事だった。

 身長で10センチのリーチがあるビボルが繰り広げたクレバーな闘いを前に、決定打こそ打たれなかった。だが、カネロは間合いを詰めてからの強烈なラッシュを封じられ、最後まで反撃の余地を与えられないまま、フルマークの判定で敗れた。

 およそベストパフォーマンスとは言えない試合内容だった。海外メディアからは、ビボルの健闘ぶりを称えるとともに、カネロに対して、厳しい意見も飛び交った。そのなかにはライトヘビー級での調整が難しいのではないかというものもあった。

 無論、ボクサーにとっての階級上げは決して簡単な芸当ではない。これまでにスーパーウェルター→ミドル→スーパーミドル、そしてライトヘビーと上げてきたカネロでさえも同様だ。2019年にライトヘビー級に一度挑戦して、当時の王者であるセルゲイ・コバレフ(ロシア)を倒しているとはいえ、そう容易く何度もベルトを獲れるものではないのである。
【動画】ビボルに対する挑発パフォーマンス! カネロが見せた振る舞いをチェック

 その難しさは、WBA・IBFバンタム級世界王者の井上尚弥(大橋ジム)も認めるところである。昨年末にスーパーバンタム級への挑戦を囁かれた“モンスター”も、「自分も少しずつ階級を上げてきた。でもやっぱり、もうひとつ階級を上げるのは慎重にならないといけない。『敵がいないから上げろ』ってみんな言いますけど、階級をひとつ上げるのはそう簡単なものじゃない」と強調していた。

 もっとも、31歳のメキシコの英雄はライトヘビー級での挑戦を投げだすつもりはない。ビボル戦後の会見で「まったく自分を恥じてはいない」と強調し、こう話している。

「こんな形で終わらせるつもりはない。俺には今でも誇りがあるし、競争心もある。私は175ポンドで戦い、自分にとって理想と言える体重ではない舞台で戦ってきた。いまさら、それを恥じることもない。とにかく他の人たちが『あぁ負けるかもしれない』と恐れてしまうような挑戦をしたいんだ」

 敗れてなお、下を向かずに前のみを見つめる。それこそが、カネロが「強者」と言われる証かもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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