5月15日(日)、春のマイル女王を決めるヴィクトリアマイル(G1、東京・芝1600m)が行われる。
今年は、一昨年の三冠牝馬デアリングタクト(牝5歳/栗東・杉山晴紀厩舎)、アイドル的な人気を集める昨年の桜花賞馬ソダシ(牝4歳/栗東・須貝尚介厩舎)、昨年の大阪杯を圧勝したレイパパレ(牝5歳/栗東・高野友和厩舎)という豪華メンバーが顔を揃えての大一番となる。それに加えて、決して侮れない重賞ウイナーも続々と参戦するだけに、"穴党"のファンにとっても楽しみが尽きない一戦だ。
ポイントは上位人気馬がそれぞれ気になるネガティブファクターを抱えていることである。
まずデアリングタクトを見ると、2021年のクイーンエリザベス2世カップ(G1、シャティン・芝2000m)で3着となったのちに脚部不安(右前肢繋靱帯炎)で休養に入り、今回が約1年1カ月ぶりの実戦となるのが気がかり。これだけの長期休養明けでG1を制した馬はレアケースで、実績上位でも本命と評価するのは難しい。また、陣営はこのあとの宝塚記念(G1、阪神・芝2200m)を目標にする旨を明かしており、それまでに一回レースを使っておきたいという意図が働いたものではないか、という読みも成り立つ。
ソダシは前2走でダートG1を使い、フェブラリーステークス(東京・ダート1600m)では3着に食い込み、やはりベースになる走力の高さを再認識させた。
ただし、共同会見で吉田隼人騎手が「気持ちが前向きになれば素晴らしい競馬をしますが、メンタル面の課題がある」と述べているように、俗に言う"気まぐれ"なところを持っているため、激走も大敗もあるという意味で、全幅の信頼は寄せづらい。
昨年の圧勝に続き、今年も大阪杯(G1、阪神・芝2000m)で2着したレイパパレは、最初に挙げた3頭のなかではいちばん信頼度が高く感じられる。
本馬の課題となるのは、初の東京コースと、3歳春以来のマイル戦となる点だろう。
しかしこのテーマに関して、手綱を取る川田将雅騎手が共同会見で「東京のマイル戦はどうか?」と訊ねられると、「ずっと切望していた舞台」と応答。前進気勢が強めの馬だけに、リーディングジョッキーの言葉だけに説得力を感じる。軸に取るならこの馬だろう。
上記の3頭に続くのが、ドバイのターフスプリント(G3、芝1351m)を制したソングライン(牝4歳/美浦・林徹厩舎)、昨年の桜花賞2着馬のファインルージュ(牝4歳/美浦・木村哲也厩舎)だ。
ソングラインにとっていちばんのストロングポイントは、東京のマイル戦を大の得意にしていること。この条件の通算成績は〔2・2・0・0〕とすべて連対しており、なかでも昨年のNHKマイルカップ(G1)では、勝ったシュネルマイスターとハナ差の勝負をしたのは何よりの強調材料だ。本馬を手の内に入れている池添謙一騎手に手綱が戻るのも心強い。軸はもちろんのこと、オッズによっては単勝まで射程に入れて考慮したい魅力的な存在である。
ファインルージュは昨年、桜花賞で3着、秋華賞で2着に入っており、実績的にはトップクラスと評価できる1頭だ。昨年のフェアリーステークス(G3、中山・芝1600m)を勝利し、今年も前走の東京新聞杯(G3、東京・芝1600m)で2着に食い込んでいるようにマイル戦は得意の距離。騎乗予定のクリストフ・ルメール騎手も前走後、「いい競馬ができた。まだまだ良くなると思います」と、4歳になってさらなる上昇が期待できる"怖い"1頭である。
今年は、一昨年の三冠牝馬デアリングタクト(牝5歳/栗東・杉山晴紀厩舎)、アイドル的な人気を集める昨年の桜花賞馬ソダシ(牝4歳/栗東・須貝尚介厩舎)、昨年の大阪杯を圧勝したレイパパレ(牝5歳/栗東・高野友和厩舎)という豪華メンバーが顔を揃えての大一番となる。それに加えて、決して侮れない重賞ウイナーも続々と参戦するだけに、"穴党"のファンにとっても楽しみが尽きない一戦だ。
ポイントは上位人気馬がそれぞれ気になるネガティブファクターを抱えていることである。
まずデアリングタクトを見ると、2021年のクイーンエリザベス2世カップ(G1、シャティン・芝2000m)で3着となったのちに脚部不安(右前肢繋靱帯炎)で休養に入り、今回が約1年1カ月ぶりの実戦となるのが気がかり。これだけの長期休養明けでG1を制した馬はレアケースで、実績上位でも本命と評価するのは難しい。また、陣営はこのあとの宝塚記念(G1、阪神・芝2200m)を目標にする旨を明かしており、それまでに一回レースを使っておきたいという意図が働いたものではないか、という読みも成り立つ。
ソダシは前2走でダートG1を使い、フェブラリーステークス(東京・ダート1600m)では3着に食い込み、やはりベースになる走力の高さを再認識させた。
ただし、共同会見で吉田隼人騎手が「気持ちが前向きになれば素晴らしい競馬をしますが、メンタル面の課題がある」と述べているように、俗に言う"気まぐれ"なところを持っているため、激走も大敗もあるという意味で、全幅の信頼は寄せづらい。
昨年の圧勝に続き、今年も大阪杯(G1、阪神・芝2000m)で2着したレイパパレは、最初に挙げた3頭のなかではいちばん信頼度が高く感じられる。
本馬の課題となるのは、初の東京コースと、3歳春以来のマイル戦となる点だろう。
しかしこのテーマに関して、手綱を取る川田将雅騎手が共同会見で「東京のマイル戦はどうか?」と訊ねられると、「ずっと切望していた舞台」と応答。前進気勢が強めの馬だけに、リーディングジョッキーの言葉だけに説得力を感じる。軸に取るならこの馬だろう。
上記の3頭に続くのが、ドバイのターフスプリント(G3、芝1351m)を制したソングライン(牝4歳/美浦・林徹厩舎)、昨年の桜花賞2着馬のファインルージュ(牝4歳/美浦・木村哲也厩舎)だ。
ソングラインにとっていちばんのストロングポイントは、東京のマイル戦を大の得意にしていること。この条件の通算成績は〔2・2・0・0〕とすべて連対しており、なかでも昨年のNHKマイルカップ(G1)では、勝ったシュネルマイスターとハナ差の勝負をしたのは何よりの強調材料だ。本馬を手の内に入れている池添謙一騎手に手綱が戻るのも心強い。軸はもちろんのこと、オッズによっては単勝まで射程に入れて考慮したい魅力的な存在である。
ファインルージュは昨年、桜花賞で3着、秋華賞で2着に入っており、実績的にはトップクラスと評価できる1頭だ。昨年のフェアリーステークス(G3、中山・芝1600m)を勝利し、今年も前走の東京新聞杯(G3、東京・芝1600m)で2着に食い込んでいるようにマイル戦は得意の距離。騎乗予定のクリストフ・ルメール騎手も前走後、「いい競馬ができた。まだまだ良くなると思います」と、4歳になってさらなる上昇が期待できる"怖い"1頭である。