メキシコの英雄が喫した9年ぶりの敗北は、世界に小さくない衝撃を与えた。今月7日、アメリカ・ラスベガスで行なわれたWBA世界ライトヘビー級タイトルマッチで、2年半ぶりに同階級での試合に臨んだ“カネロ”ことサウル・アルバレス(メキシコ)が、王者のドミトリー・ビボル(ロシア)に判定負けを喫したのである。
【動画】ビボルに対する挑発パフォーマンス! カネロが見せた振る舞いをチェック
カネロが負けるのは、2013年9月のフロイド・メイウェザーJr.(アメリカ)戦以来の出来事。ダウンこそされなかったが、31歳のカリスマファイターのパフォーマンスは「最悪だった」(スペイン紙『AS』のメキシコ版)と各国メディアで酷評された。そして、米老舗ボクシング誌『The Ring』が全階級のボクサーを格付けしたパウンド・フォー・パウンド(PFP)では首位から6位に格下げとなった。
そのほかのメディアが定めたPFPにおいても、絶対的首位にいたカネロは軒並みランクダウン。米スポーツ専門局『ESPN』では、元2階級制覇王者のティモシー・ブラッドリー氏(アメリカ)から「リスクを冒して階級を上げたが、このレベルに道徳的な勝利は存在しない。勝てば官軍、負ければ賊軍だ」と手厳しい指摘を受けた。
もっとも、試合直後に「絶対に負けじゃなかった」と漏らした当のカネロは、PFPのランクダウンなど意に介していない。DAZNのボクシング番組「Boxing Show」のインタビューで彼は、「真実は俺がまだベストだってことだ」と強調。そして、次のように続けた。
「彼らが、ああいうランキングをどう扱っているのかは知らないけど、俺はまだベストだと感じている。他のカテゴリーに挑戦して、体重を上げたり、下げたりしながら、いろんなことをやってのけたいと考えている他のファイターがいるなら教えてくれよ。俺は何もやらなくてもいい立場に行ってもやるべきことをやっている。リスクを冒す必要がないときでも、歴史を作り続けるためにリスクを冒しているんだ」
さらに「俺は個人的にはいつだって世界一だと思ってる」と断言するカネロ。来る9月17日に3度目の対決が決定したゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)戦に向けては、「彼との関係性はいつだって個人的なものだ」と吐露。そして、「よりハードにトレーニングする。もっと頑張ろうと思う。ライバルが存在するのはいいことだ」と意気込んだ。
敗れてなお、闘志を漲らせているカネロ。ビボルとの再戦を含め、この先もメキシコの英雄の動向は、期待を持って見守りたいものである。
構成●THE DIGEST編集部
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カネロが負けるのは、2013年9月のフロイド・メイウェザーJr.(アメリカ)戦以来の出来事。ダウンこそされなかったが、31歳のカリスマファイターのパフォーマンスは「最悪だった」(スペイン紙『AS』のメキシコ版)と各国メディアで酷評された。そして、米老舗ボクシング誌『The Ring』が全階級のボクサーを格付けしたパウンド・フォー・パウンド(PFP)では首位から6位に格下げとなった。
そのほかのメディアが定めたPFPにおいても、絶対的首位にいたカネロは軒並みランクダウン。米スポーツ専門局『ESPN』では、元2階級制覇王者のティモシー・ブラッドリー氏(アメリカ)から「リスクを冒して階級を上げたが、このレベルに道徳的な勝利は存在しない。勝てば官軍、負ければ賊軍だ」と手厳しい指摘を受けた。
もっとも、試合直後に「絶対に負けじゃなかった」と漏らした当のカネロは、PFPのランクダウンなど意に介していない。DAZNのボクシング番組「Boxing Show」のインタビューで彼は、「真実は俺がまだベストだってことだ」と強調。そして、次のように続けた。
「彼らが、ああいうランキングをどう扱っているのかは知らないけど、俺はまだベストだと感じている。他のカテゴリーに挑戦して、体重を上げたり、下げたりしながら、いろんなことをやってのけたいと考えている他のファイターがいるなら教えてくれよ。俺は何もやらなくてもいい立場に行ってもやるべきことをやっている。リスクを冒す必要がないときでも、歴史を作り続けるためにリスクを冒しているんだ」
さらに「俺は個人的にはいつだって世界一だと思ってる」と断言するカネロ。来る9月17日に3度目の対決が決定したゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)戦に向けては、「彼との関係性はいつだって個人的なものだ」と吐露。そして、「よりハードにトレーニングする。もっと頑張ろうと思う。ライバルが存在するのはいいことだ」と意気込んだ。
敗れてなお、闘志を漲らせているカネロ。ビボルとの再戦を含め、この先もメキシコの英雄の動向は、期待を持って見守りたいものである。
構成●THE DIGEST編集部
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