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格闘技・プロレス

「イノウエを無残にKOしても驚かない」米名トレーナーは井上尚弥に挑むドネアの現状を分析!「神から授かった当て勘がある」

THE DIGEST編集部

2022.05.19

井上(左)との激闘にふたたび挑むドネア(右)。全米にも中継される対戦の行方を名トレーナーが説いた。(C)Getty Images

井上(左)との激闘にふたたび挑むドネア(右)。全米にも中継される対戦の行方を名トレーナーが説いた。(C)Getty Images

 初夏の日本で世界注目の一戦がついに実現する。来月7日にさいたまスーパーアリーナで行なわれるボクシングWBA・IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥とWBC同級王者ノニト・ドネア(フィリピン)による同級3団体統一戦だ。

 久しぶりのリマッチとなる。2019年にワールドボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)決勝ではフルラウンドまで及んだ死闘の末に井上が判定勝ち(3-0)。それ以来、日本が世界に誇るモンスターは一気にスターダムを駆け上がった。

 一方でドネアも屈辱の敗戦から這い上がってきた。21年5月にノルディーヌ・ウバーリ(フランス)からWBC王座を奪って復権を果たすと、同年12月にはレイマート・ガバリョ(フィリピン)を下してタイトル防衛に成功。衰えぬ力をさらに強くさせ、王座戦線に返り咲いている。

 ともに大きな成長を遂げたなかでの満を持してのリマッチは、米スポーツ専門局『ESPN』で全米に中継される。それも舞台は前回対決したさいたまスーパーアリーナとあって、3年前の激闘以上の白熱した展開になる予感が早くも漂っている。

 そんな文字通りの大一番には、“本場”アメリカでの注目度も上がる。同国の専門メディア『Boxing Scene』は、読者とのQ&A企画を実施。そのなかで国内屈指の著名トレーナーとして知られるスティーブン・エドワーズ氏は、次のように分析した。

「イノウエはノニトに対してよりボクサーらしいスタイルで戦うだろう。ドネアへのKOを試みた前回対戦のような展開よりもアウトボクシングの時の方が彼は成功していたからね。一方のドネアはイノウエのリズムを破るためにジャブを多めに狙うと予想する」
 
 同氏はドネアに熱い視線を向ける。現在39歳ながら衰えぬ闘志を漲らせているフィリピンのレジェンドについて「過去30年間に登場してきたファイターの中で最も野心的だ」と絶賛。そのうえで、シュガー・レイ・レナード(米国)、ロベルト・デュラン(パナマ)、イベンダー・ホリフィールド(米国)、トーマス・ハーンズ(米国)といった歴戦の猛者たちの名前を出し、「ノニトは彼らを凌駕する存在になる」と評した。

 もっとも、エドワーズ氏の“本命”はあくまで井上だ。「イノウエはこのファイトを制するだろう。なにせドネアよりも10歳以上若い」とべた褒めする。しかし、39歳のレジェンドに全く勝機がないとは見ていない。数多のボクサーを見てきた同氏は、こう続けている。

「私はたとえノニトがイノウエを無残にKOしたとしても、全く驚きはないよ。本当に驚かないさ。だって彼には神から授かった当て勘があるんだ。私はうまく言い表すことができないが、ノニトはそれを応用する術を熟知している。この歴史上で誰も繰り出せなかったようなタイミングで、パンチが出てくるんだよ。受けた相手があっさりとやられてしまうような一撃がね。モンティエルがまさにそうだった」

 はたして、世紀の再戦はどちらが制すのか。残り3週間を切ったビッグマッチへの興味は尽きない。

構成●THE DIGEST編集部

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