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【F1】ペレスのレッドブル契約延長が角田裕毅の立場にも影響!? 伊紙は「間違いなくガスリーを喜ばせない」と報道

THE DIGEST編集部

2022.06.02

アルファタウリの角田裕毅にとっても来季の去就に関わるニュースが飛び込んできた。(C) Getty Images

 モナコ・グランプリで見事なドライビングを見せて涙の勝利を飾り、レッドブルに今季5勝目をもたらしたセルジオ・ペレスが、同チームとの契約を2024年まで延長したことが明らかとなった。

 マックス・フェルスタッペンという絶対的な存在を擁しながらも、一方でセカンドドライバーの人事についてはなかなか落ち着かず、人材を次々に入れ替えていたレッドブルだが、ベテランのメキシコ人は2年目の今季、安定感と速さの両方を示し、ドライバーに対しては厳しい目を向けるこのチームの首脳陣を満足させたようだ。
 
 ペレスは、「ドライバーの夢であるモナコGPで優勝した後に、今度は2024年までこのチームで戦えると発表されて、最高に嬉しい」と喜びのコメントを発し、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表も「彼のペース、技術、経験をチームに留めるのは当然のことであり、チェコが2024年まで我々のためにレースを続けてくれることを嬉しく思う」と語っている。

 F1界では常に各ドライバーの契約状況が話題となっているが、レッドブルが向こう2シーズンの体制を固めたことによる影響は、他のドライバーの去就に及ぶといわれているが、それは姉妹チームであるアルファタウリのドライバー人事に対しても同様であるようだ。

 イタリアの日刊紙『Il Messaggero』は「このニュースは、間違いなくピエール・ガスリーを喜ばせないだろう。フランス人ドライバーにとっては、シニアチームへ戻るためのドアが永久に閉じられたと感じられたかもしれない」と報じたが、この数年でF1屈指のドライバーに成長し、今季開幕前にも「ステップアップしたい」とレッドブル再昇格への思いを語っていたガスリーにとって(ペレスの契約が切れる)2025年は、とても待つことができない、途方もなく先のことだろう。

 英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は「こういったことは以前から起こっており、再びレッドブルに戻るチャンスを逃したということに、ガスリーはさほど驚いてはいないだろう」と綴り、「レッドブルがガスリーについて、短期、中期、長期のいずれのプロジェクトにおいても選択肢のひとつとして確信を持っていなかったことが裏付けられた」と指摘。「アルファタウリの契約最終年に、レッドブル再昇格がなくなったことで、彼が他のチームと交渉するのは明らかだ」と断定した。

「2019年のレッドブル時代は大失敗に終わり、そこでは時折、間違った態度をとったという印象をチームに与えたガスリーにとって、今、レッドブル・ファミリーから抜け出すことは容易だ。そんな彼の来季以降の選択肢は多くないと思われるが、その中で彼に最もアピールするのは、マクラーレンとアストンマーティンだろう。それでも、新しい行き先を見つけるのは簡単ではない」
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「アルファタウリにおける角田の来季以降のシートが保証される可能性も上がったと言える」とも