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格闘技・プロレス

「会長、俺にチャンスをください」カシメロ、懲りずに遠吠え。井上尚弥戦の実現へWBOにバトラー撃破を誓う

THE DIGEST編集部

2022.06.11

自らの“蛮行”によって評価が落ち続けているカシメロ。井上を敵視する彼は、アピールをし続けている。(C)Getty Images

自らの“蛮行”によって評価が落ち続けているカシメロ。井上を敵視する彼は、アピールをし続けている。(C)Getty Images

 ボクシング界きっての“問題児”が存在感を強めている。元WBOバンタム級王者のジョンリエル・カシメロ(フィリピン)だ。今月7日に行なわれた同級3団体統一戦で、同胞のノニト・ドネア(フィリピン)に勝利し、3つのベルト(WBAスーパー、IBF、WBC)を手にした井上尚弥(大橋)に敵意をむき出しにしている。

 井上の勝利はまさに圧倒的だった。初回にカウンターで放った右ストレートでダウンをもぎ取ると、続く2回に猛ラッシュを仕掛け、最後は渾身の左フックで趨勢を定めた。その決着は相手のドネアが「本当に何が起きたのか分からなかった」と振り返るほどにスピーディーかつ力強いものだった。

 試合後に井上は「年内に叶うとするなら」と4団体統一を宣言。そのうえでWBOのベルトを保持するポール・バトラー(英国)も「俺は日本でやりたいと伝えた。うまくいけば、実現できる」と、文字通りのビッグマッチを熱望した。

 この動きに黙っていなかったのが、カシメロだった。ドネア戦後に自身のFacebookとYouTubeを更新した「イノウエ、お前はモンスターではない! もう一度言う。お前は亀だ!」「イノウエに勝てるのは俺だけだ。イノウエ、心配するなよ。すぐに会える」と対戦をアピールしたのだ。
 
 もっとも、現在の彼に挑戦権はない。今年4月にバトラーと対戦予定だった33歳だが、英国内で禁止されているサウナによる減量を行なっていたことが直前に判明。5度目の防衛を目前に試合は中止となり、WBOにより正規王座の資格を剥奪されているのだ。

 だが、いまだ王座挑戦への意欲は失っていない。カシメロは自らのFacebookで、WBOのフランシスコ・“パコ”・バルカセル会長に向けたメッセージを発信している。

「WBOのバルカルセル会長、俺にWBO王者ポール・バトラーと戦うチャンスをください。もし自分が勝てば、ナオヤ・イノウエに挑戦する。素晴らしい試合をすると約束するよ」

 2度の防衛戦キャンセルなど度重なる問題行動や素行不良を考えれば、現時点で蚊帳の外にいるカシメロにチャンスが与えられるのは考えにくい。それでもなお、井上へのアピールを続ける真意は定かではないが、33歳のフィリピン人戦士はふたたび好機を得られるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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