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格闘技・プロレス

ブーイングの中で圧巻のTKO! “完全アウェー”で防衛した京口紘人に海外メディアも脱帽「容赦なく打ちのめした」

THE DIGEST編集部

2022.06.11

終盤の猛ラッシュで勝利を手繰り寄せた京口。その抜群の攻撃力で見事な防衛を果たした。(C)Getty Images

終盤の猛ラッシュで勝利を手繰り寄せた京口。その抜群の攻撃力で見事な防衛を果たした。(C)Getty Images

 文字通りの完全アウェーの中で、日本人王者が地力を見せつけた。

 現地時間6月10日にメキシコ・グアダラハラで行なわれたボクシングのWBA世界ライトフライ級王座統一戦で、同級スーパー王者の京口紘人(ワタナベ)が、正規王者のエステバン・ベルムデス(メキシコ)を8回TKOで撃破。4度目の防衛を果たすとともに、団体内王座統一に成功した。

 ラフな闘いをクレバーに制した。序盤から激しい打ち合いとなるなかで、3回にはベルムデスが頭部から出血。会場もヒートアップするなかで、冷静さを保ち続けた京口は相手の足が止まりかけていた8回に猛スパートをかける。ゴングが鳴ってから猛ラッシュで50発以上のパンチを浴びせると、最後は相手がロープ際で棒立ちとなり、レフェリーストップとなった。

 試合終了直後に会場から大きなブーイングが起き、リングに水の入ったペットボトルも投げ込まれた。まさに完全な敵地でも、己を見失わずに好機で相手を仕留め切った京口は見事というほかにない。
 

 そんな日本人チャンプの出色のパフォーマンスには、海外メディアも賛辞を惜しまない。米老舗専門誌『The Ring』は「ベルムデスの耐久力は超人的だった」とメキシコ人戦士の粘りを評価しつつも、「キョウグチは執拗なまでの攻撃で無防備となったベルムデスをロープ際で容赦なく打ちのめした」とKOシーンを描写した。

 また、スペイン紙『Mundo Deportivo』は、「日本の“マッドボーイ”は、度重なるペナルティーで失格の危機に瀕したが、KOで闘いを終えるためにパンチングマシンと化した」と絶賛。さらに次のように賛辞を記した。

「キョウグチは2つのペナルティーを受けたが、鋭いジャブと“有毒な”アッパー、そしてずば抜けたスピードでアピール。プロキャリア16勝目を挙げた」

 試合後に「しんどい試合に勝つことができて本当によかった」と安堵した京口。通算戦績を16戦16勝(11KO)とした28歳は、その勢いを加速させている。

構成●THE DIGEST編集部

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