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格闘技・プロレス

井上尚弥に完敗のドネアに母国でも厳しい声。フィリピン人アナリストは“引退”を進言!「イノウエとは勝負にすらならなかった」

THE DIGEST編集部

2022.06.13

激しい打ち合いの末に井上(左)に力負けを喫したドネア(右)。母国内では、その進退が問われている。(C)AFP/AFLO

激しい打ち合いの末に井上(左)に力負けを喫したドネア(右)。母国内では、その進退が問われている。(C)AFP/AFLO

 井上尚弥が見せつけた圧勝劇は、いまなお世界で衝撃を広げている。

 去る6月7日、さいたまスーパーアリーナ開催のWBAスーパー&WBC&IBF世界バンタム級王座統一戦でノニト・ドネア(フィリピン)と対戦した井上は、2回1分24秒TKO勝ちを収め、日本人初の世界3団体統一王者となった。

 シビアな打ち合いが予想された下馬評を覆す井上の一方的な展開には、試合終了直後から驚きの声が噴出。文字通り世界中に反響が広まった。そうしたなかでショックを隠し切れないのが、ドネアの母国フィリピンのメディアだ。

 戦前から39歳となるベテラン戦士の勝利を予想する声は、フィリピンでも決して多くはなかった。だが、ドネアを長く見つめてきた国内メディアでさえも、たった2ラウンドで完敗を喫するとは想像しえなかったのだろう。識者からは辛辣な評価も下されている。

 国内でも有数のネットワークを誇る放送局『GMA Network』でアナリストを務めるエド・トレンティーノ氏は、「ドネアにとっては最大の敗北だった」と分析。そのうえで「イノウエとは勝負にすらならなかった」とキッパリと言ってのける。
 
「もう父としての時間を迎える時が訪れたのだ。ノニトの功績を考えれば、ここでリングから去ったとしても悪いことではない。時間は戻すことはできない。“閃光”らしさがなくなってしまった彼はいまや自分が成し遂げたことをかみしめるしかない」

 引退の二文字を切り出し、厳しい言葉を投げかけるトレンティーノ氏。だが、彼もドネアに敬意を抱いていないわけではない。「イノウエの力は強大だった」と強調する同氏は、次のようにも語っている。

「ノニトは史上最高のフィリピン人戦士としてボクシング界に名を残すだろう。そして、資格の初年度に殿堂入りを果たすのは間違いないはずだ」

 現地時間6月11日には、実父であるシニアさんからも「もう現実的に考えなければいけない」とメッセージを送られたドネア。周囲からの厳しい評価を受け、元世界5階級制覇王者はいかなる決断を下すだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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