「正直、あまりハードトレーニングはしていない。ただ、旅行をしながら色々と巡って、人生を楽しんでいるんだ。俺は最高レベルの争いは長いことやってきたからね」
これは、来る9月25日に行なわれる「超RIZIN」に向けて実施された現地8月30日にハワイでの記者会見において、元ボクシング世界5階級王者のフロイド・メイウェザー(米国)が放った一言だ。「顔面に強烈な一撃を入れたい」と意気込む対戦相手の朝倉未来(トライフォース赤坂)を横目にし、彼は涼しげな表情でそう言い放った。
【動画】「ボコボコにしてやろうかな」朝倉未来が苛立ったメイウェザー陣営の振る舞いをチェック
余裕だ。それも無理はない。なにせ試合はボクシングルール。プロキャリア50戦無敗(27KO)のメイウェザーが圧倒的有利というのは、火を見るよりも明らかだ。さらに言えば、まともな練習をしていないのも、2015年にアンドレ・ベルトとタイトルマッチを行なって以来、第一線を退いたのだから当然ではある。
もうボクシング界をメイウェザーはほぼ楽隠居状態にある。定期的にエキシビションマッチを行ない、自分のビジネスを拡大させていく。そこには、おそらく全盛期のような凄みは存在しない。言葉は悪いが、軽く相手をいなして終わりだ。
であるならば、朝倉も“ビジネス”として存分にメイウェザーを利用すればいいのではないか。キャリア無敗を誇るビッグネームを本気にさせる、もしくは土をつければ、世界からの熱視線が注がれるのは間違いない。
現実として、現在の朝倉の知名度はメイウェザーに遠く及ばない。この試合の開催が決定した際にも、UFCのライト級戦士であるテレンス・マッケニー(米国)が自身のツイッターで「ミクル・アサクラって誰だよ」と投稿。さらに米メディア『Sports Keeda』も「アサクラの戦績は手堅いが決して華々しいものではない。世界の格闘技ファンや識者が疑問を抱いた」とレポート。一連の反応は、YouTubeチャンネルの登録者数が271万人を超えようとも関係がないという事実をあらためて突き付けるようだった。
だからこそ、だ。「やる時はやる」と言いながらも無気力さが否めないビッグネームをやる気にさせれば、そこに価値が見出せるのではないだろうか。事実、メイウェザーが過去のエキシビションマッチで闘志をむき出しにしたのは、2017年に行なったコナー・マクレガー戦だ。
約5年前にUFCのカリスマと対戦したメイウェザーは相手の迫力に押されると、試合中から目の色を変えてファイト。最終的に10回TKOで勝利したのだが、その闘いぶりは当時の小さくない話題となった。
おそらくだが、朝倉本人もそれは十分に理解しているはずだ。今年6月の記者会見において彼は「なんだかんだ言ってもメイウェザーって世界で知らない人はいないくらい有名だし、これで少しでも世界で有名なファイターに目をつけられたら嬉しい」「マクレガーとかともやりたい。そういう喧嘩を売っていきたい」と発言。そこには大物食いからの成り上がりへの意欲が滲み出ていた。
もう全盛期を過ぎ、自ら「練習はほとんどしてない」と語るメイウェザーの言動から、同カードは巷で「茶番じゃないか」と揶揄されもする。この現状からスポーツエンターテイメントとして、そして日本格闘技界を盛り上げるために昇華するのは、当たり前だが、“挑戦者”として挑む日本人ファイターの力量次第だ。
構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】メイウェザーは「真剣じゃない」? 米メディアが朝倉未来との会見で放った“元世界王者”の発言を注視「俺はもう練習をしていない」
【関連記事】「アサクラって誰だよ?」――メイウェザー戦決定後に世界が抱いた“疑問”。これは朝倉未来にとっての好機だ
【関連記事】朝倉未来を突き飛ばしたガードマンは何者? 悪童マクレガーに「ステロイド漬けの七面鳥」と“ネタ”にされた過去も
これは、来る9月25日に行なわれる「超RIZIN」に向けて実施された現地8月30日にハワイでの記者会見において、元ボクシング世界5階級王者のフロイド・メイウェザー(米国)が放った一言だ。「顔面に強烈な一撃を入れたい」と意気込む対戦相手の朝倉未来(トライフォース赤坂)を横目にし、彼は涼しげな表情でそう言い放った。
【動画】「ボコボコにしてやろうかな」朝倉未来が苛立ったメイウェザー陣営の振る舞いをチェック
余裕だ。それも無理はない。なにせ試合はボクシングルール。プロキャリア50戦無敗(27KO)のメイウェザーが圧倒的有利というのは、火を見るよりも明らかだ。さらに言えば、まともな練習をしていないのも、2015年にアンドレ・ベルトとタイトルマッチを行なって以来、第一線を退いたのだから当然ではある。
もうボクシング界をメイウェザーはほぼ楽隠居状態にある。定期的にエキシビションマッチを行ない、自分のビジネスを拡大させていく。そこには、おそらく全盛期のような凄みは存在しない。言葉は悪いが、軽く相手をいなして終わりだ。
であるならば、朝倉も“ビジネス”として存分にメイウェザーを利用すればいいのではないか。キャリア無敗を誇るビッグネームを本気にさせる、もしくは土をつければ、世界からの熱視線が注がれるのは間違いない。
現実として、現在の朝倉の知名度はメイウェザーに遠く及ばない。この試合の開催が決定した際にも、UFCのライト級戦士であるテレンス・マッケニー(米国)が自身のツイッターで「ミクル・アサクラって誰だよ」と投稿。さらに米メディア『Sports Keeda』も「アサクラの戦績は手堅いが決して華々しいものではない。世界の格闘技ファンや識者が疑問を抱いた」とレポート。一連の反応は、YouTubeチャンネルの登録者数が271万人を超えようとも関係がないという事実をあらためて突き付けるようだった。
だからこそ、だ。「やる時はやる」と言いながらも無気力さが否めないビッグネームをやる気にさせれば、そこに価値が見出せるのではないだろうか。事実、メイウェザーが過去のエキシビションマッチで闘志をむき出しにしたのは、2017年に行なったコナー・マクレガー戦だ。
約5年前にUFCのカリスマと対戦したメイウェザーは相手の迫力に押されると、試合中から目の色を変えてファイト。最終的に10回TKOで勝利したのだが、その闘いぶりは当時の小さくない話題となった。
おそらくだが、朝倉本人もそれは十分に理解しているはずだ。今年6月の記者会見において彼は「なんだかんだ言ってもメイウェザーって世界で知らない人はいないくらい有名だし、これで少しでも世界で有名なファイターに目をつけられたら嬉しい」「マクレガーとかともやりたい。そういう喧嘩を売っていきたい」と発言。そこには大物食いからの成り上がりへの意欲が滲み出ていた。
もう全盛期を過ぎ、自ら「練習はほとんどしてない」と語るメイウェザーの言動から、同カードは巷で「茶番じゃないか」と揶揄されもする。この現状からスポーツエンターテイメントとして、そして日本格闘技界を盛り上げるために昇華するのは、当たり前だが、“挑戦者”として挑む日本人ファイターの力量次第だ。
構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】メイウェザーは「真剣じゃない」? 米メディアが朝倉未来との会見で放った“元世界王者”の発言を注視「俺はもう練習をしていない」
【関連記事】「アサクラって誰だよ?」――メイウェザー戦決定後に世界が抱いた“疑問”。これは朝倉未来にとっての好機だ
【関連記事】朝倉未来を突き飛ばしたガードマンは何者? 悪童マクレガーに「ステロイド漬けの七面鳥」と“ネタ”にされた過去も