９月17日、元プロレスラーの“不沈艦”スタン・ハンセンが、京セラドーム大阪で行なわれたオリックス対ソフトバンク戦の特別始球式に登場。観客を沸かせた。

　ハンセンと8000を掛けて「背番号8000」でマウンドに上がった往年のスターレスラーは、バッターボックスに西村凌を迎えて、ウエスタン・ラリアットの左腕ではなく、右腕でキャッチャーの紅林弘太郎のミットを目掛けて投球。ボールは一塁方向にツーバウンドだったが、無事にホームに到達した。

　投球後にハンセンはマイクでオリックスにエールを贈ると、お約束の「ユーーーーーース！！」と二本指を突き上げる。これには大観衆が詰めかけたスタンドも多いに盛り上がった。

　始球式後インタビュースペースに入ったハンセンは、「ちょっと大暴投で落胆しているところもありますが、エキサイトしている」と笑顔で回答。始球式は過去にも経験があるそうで「昔は出来たんだ」と何度も強調していたのが印象的だった。
  　ハンセンは今年５月31日に後楽園ホールで開催された『ジャンボ鶴田23回忌追善興行』に来日予定だったが、新型コロナウイルス陽性判定によって来日がキャンセル。だが、現在は「暴投した以外は元気」とジョークを飛ばすほどに回復。18日には日本武道館で開催される『全日本プロレス創立50周年記念大会』のメインイベントで、諏訪魔と宮原健斗が激突する三冠ヘビー級選手権試合の立会人を務める。

　そんなハンセンは、かつての盟友への想いも語った。来年2月に引退する武藤敬司だ。アメリカWCWマットで、グレート・ムタとタッグ経験があるハンセンは、引退する武藤について、しみじみと語った。

「彼はとても素晴らしい選手で、長い間、怪我を乗り越えた。彼がWCWにいた時は本当にスター選手で、現地の選手たちに素晴らしい評判を受けていた。ホントに素晴らしい功績を残した歴史に残るレスラーだと思う。引退まで良い人生を送って欲しい」

　久々の来日とあってハンセンはイベントのスケジュールが目白押し。今月下旬まで滞在予定だが、多くのファンと交流を図る。

取材・文●どら増田

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