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モータースポーツ

絶対王者マルケスが日本GPで見せる“火消しヘルメット”で批判鎮火? 仲間からは苦言も「レースの仕方も変えるべき」

THE DIGEST編集部

2022.09.24

アラゴンGPでは不完全燃焼に終わったマルケス。日本GPで絶対王者の走りが復活するのか。(C) Getty Images

アラゴンGPでは不完全燃焼に終わったマルケス。日本GPで絶対王者の走りが復活するのか。(C) Getty Images

 マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が、江戸時代の火消しをモチーフにした“め組”デザインのスペシャルヘルメットを携えて、MotoGP第16戦の日本GPに登場した。

 火事現場へと急ぐ火消しと最速を目指す自身の姿を重ね合わせたデザインとなっている同ヘルメット。だが、自らの走りに批判が集中する状況で迎えた週末だけに「炎上騒ぎを鎮火するためでは(笑)?」と皮肉に受け取る関係者も少なくない。

 4回目となった右腕の手術後、久々の復帰戦となった先週のアラゴンGP決勝レースでのオープニングラップ。13番グリッドのマルケスは好スタートを切ったものの、3コーナーでリアタイヤを滑らせ、ランキングトップを守るファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハ・MotoGP)の前をふさぐような形で接触。激しく転倒したディフェンディングチャンピオンは、リタイアに追い込まれた。

 接触の際、クアルタラロが走らせていたマシンの一部パーツをリアタイヤ付近に巻き込んだことが原因で、続く7コーナーでも挙動を乱し、今度は中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)の行く手を阻むような状態になってクラッシュ。

 フランス人ライダーがノーポイントとなり、チャンピオンシップの行方に大きな影響を与えたこと、中上が右手の薬指と小指の腱を手術する怪我を負ったため、「久しぶりのレースなんだからもう少し慎重に走るべきだった」「5コーナーで違和感を感じていたのならマシンをなぜその時点で止めなかったのか?」といった批判が、一部で猛烈に巻き起こった。
 
 また、レーシングアクシデントとして問題とはならなかったが、ヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)が「僕はマルクのスタイルが本当に好きだし、今でも最強ライダーのひとりだが、極端なライディングをすることがある。特にファビオとの接触の後は少しクレイジーだった」とコメントするなど、同じレースを戦ったMotoGPライダーたちの中にもマルケスの走りに疑問を抱く者もいた。

 かつての絶対王者は「完走が目標だったし、アンラッキーだった。SNSでは多くの憎しみが常に誰かを標的にしているので、僕に唯一できるのは彼らを無視することなんだ」と意に介さない様子だが、ドゥカティとホンダで通算2度のMotoGP王者に輝いたケーシー・ストーナーは苦言を呈する。

「マルクの復帰で難しい点は、肉体面に加え、精神面でも新たな自分を作り上げていかなければいけないことなんだ。彼は考えを変え、ライディングスタイル、レースの仕方を変化させなければならないだろう。僕はキャリアを重ねる過程で、速さだけではなく、リスクを少なくすることも覚えた。30歳を控え、現在置かれた物理的および技術的な状況に適応するため、フォームの修正、ブレーキングのタイミングやかけ方、その他のことを学ぶ必要がある」

 MotoGPライダーたちから懐疑の目が向けられるなか、マルケスはホンダのホームとなるツインリンクもてぎで、どんなレースを披露するのか。3年ぶりの開催となる日本GPで、周囲の批判を黙らす絶対王者の走りに期待したい。

構成●THE DIGEST編集部

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