バレーボール

石川祐希、初戦は黒星も「ミラノで最も存在感を示した」と高評価! バレーボールのイタリア・セリエAが開幕

THE DIGEST編集部

2022.10.04

ミラノで3シーズン目を迎える石川。チームを躍進に導けるか。(C) Getty Images

 現地時間10月2日、バレーボールのイタリア・セリエAで2022-23シーズン開幕戦が行なわれ、男子日本代表の石川祐希が所属するパワーバレー・ミラノがトップバレー・チステルナとホームで対戦。セットカウント0-3(22-25、19-25、23-25)で敗れ、苦い黒星スタートとなった。

 イタリア8シーズン目、ミラノで3シーズン目を迎えた石川は、数日前に行なわれたプレシーズンマッチでは、6月から続いた代表戦の疲れをまったく感じさせずキレのあるパフォーマンスを披露したばかり。ネーションズリーグ(VNL)決勝ラウンドの直前に負傷した足首の回復も順調な様子でさらなる活躍を期待させる。

 ミラノは今シーズン、アウトサイドヒッターのミラド・エバディプール(イラン)、オスニエル・メルガレホ(キューバ)、ミドルブロッカーのロセル・アグスティン(アルゼンチン)のイタリア初挑戦組が入団。他に経験豊富な選手1名と下部組織などからティーンエイジャー3名を加えた。

 先発出場した石川、ジャン・パトリー(フランス)、新加入のエバディプールとロセルは、VNLと世界選手権に各代表の主力として出場していたため、チームに合流したのはわずか20日前。一方、昨シーズンからチームを一新したチステルナは、代表シーズンが短かった選手やベテランが多く、早くからチーム作りに着手して初戦への準備は万端だった。

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 第1セット序盤、石川が電光石火の一撃でリードを奪う。中盤まで競り合いが続くが、ミラノはなかなかラリーを制することができず逆転を許す。さらにサーブで攻め込まれて連続失点。5点差で迎えた相手のセットポイントを、石川の3枚ブロックの間を抜く強打と乱れたトスを打ち切った豪快弾、主将マッテオ・ピアノのブロックで3度阻止するも逃げ切られてセットを落とした。

 石川はレセプション直後のブロックタッチを誘う一打で第2セットにチーム最初の得点を挙げる。しかし、チームは頻発するサーブミスが災いして勢いに乗れない。攻撃も今一つかみ合わず、チステルナの高い守備力と速い展開に押し切られて2セット目を奪われた。

 なんとか取りたい第3セット、石川は鮮やかなバックアタックや安定したレセプションでチームを鼓舞。接戦で突入した中盤、リードを奪うチャンスが訪れるが、この日のミラノはサーブとアタックの精度を修正できずこれを逃す。レセプションでもリベロのミスが続きあっという間に3点のビハインドを負う。

 相手に流れが傾くなかで再び奮起したのは石川。ロングラリーをフェイントで制して、サーブで崩された後の難しいボールを相手コートへ沈める。さらに、上手さが光るブロックカバーで得点を演出するが、その奮戦むなしく、最後はミラノのサーブがネットにかかって試合終了。ホームでの開幕戦を勝利で飾ることはできなかった。
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