F１第19戦のアメリカ・グランプリが開幕し、10月21日には２回のフリー走行（FP１、FP２）が実施された。

　昨季は予選Q３進出（10番グリッド）、決勝は９位入賞と結果を残したことで、この「サーキット・オブ・ジ・アメリカ（COTA）」でのレースに好印象を抱いているというアルファタウリの角田裕毅は、周回を重ねることでペースを構築していくといういつも通りのアプローチで臨み、FP１では23周を走行して全体の14番手となる１分38秒898のベストタイムを計測した。
  　続くFP２は通常より30分長い90分間で行なわれ、ピレリの来季用プロタイプタイヤのテストに充てられることとなったが、ここでは26周回を重ねて、ベストタイムは１分40秒178と、12番手となっている。そして初日終了後、彼はチームの公式サイトを通して、2つのセッションを振り返った。

「FP１では、バランスを確認するために車に色々な変更を加えてみましたが、とても快適でした。だから、明日に向けて我々はかなり強い位置にいるようです。今日の２度目のセッションが、FP１からの継続というより、実際はエキシビション・セッションだったこともあり、FP３ではより迅速に適応する必要があります。（FP２については）ただ、将来のタイヤのコンパウドについて知ることができたという意味で有用だったと思います」

「FP１からのデータが全て精査されていると思うので、僕自身は明日、全てをうまくまとめ上げるのが必要であり、明日はQ３が狙えるようになればと思います」と意気込みを語った角田。これに対し、チーフ・レースエンジニアのジョナサン・エッドルスは「コースの大規模な再舗装により、多くのバンプが取り除かれたため、以前よりチャレンジングではなくなった」と語っており、これがこのイタリア・ファエンツァのチームにとって好影響を与えることになるかどうかが興味深い。

　ちなみにブラジルのF１専門サイト『F1MANIA』は、「オースティンでのFPで、角田とピエール・ガスリーはAT03のパフォーマンスを気に入っている。それはチームも予測していたものであり、アメリカGPでの良い結果を期待している」と報じ、アルファタウリの躍進の可能性を示唆している。